&濒迟;研究に関すること&驳迟;
広島大学 大学院医系科学研究科 皮膚科
教授 秀 道広
TEL: 082-257-5235
E-mail: ed1h-w1de-road*hiroshima-u.ac.jp (注: *は半角@に置き換えてください)
&濒迟;报道に関すること&驳迟;
広島大学 財務?総務室 広報部広報グループ
TEL: 082-424-3701
E-mail: koho*office.hiroshima-u.ac.jp (注:*は半角@に置き換えてください)
広島大学大学院医系科学研究科 皮膚科 秀 道広教授の研究グループと株式会社バスクリンとの共同研究により、アトピー性皮膚炎患者がタンニン酸を配合した入浴剤を2週間使用することで、痒み抑制効果があることを実証しました。
タンニン酸は、汗中に含まれるアレルギーの原因物质(抗原)を中和し、末梢血好塩基球からのヒスタミン游离を抑制します。今回、タンニン酸を配合した入浴剤をアトピー性皮肤炎患者に使用することで、痒み改善に有効であることをランダム化二重盲検クロスオーバー试験にて确认しました。
本研究成果は、2020年第3号の日本皮肤免疫アレルギー学会欧文雑誌(闯颁滨础)に掲载されました。
汗はアトピー性皮肤炎に対して悪化因子として作用し、アトピー性皮肤炎患者皮肤に注射すると痒みを伴う即时型アレルギー反応が见られることを报告してきました。そこで、植物成分の中から汗中の抗原(アレルギー反応を起こす原因物质)を中和させる成分を探索したところ、タンニン酸が优れた効果を持つことを见出しました。
アトピー性皮肤炎患者に対するタンニン酸の効果は、汗中の抗原を中和することでヒスタミン游离を抑制し痒みを軽减させます。これまで、タンニン酸の水溶液を皮肤にスプレーすることにより痒みを軽减することを确认してきました。今回「タンニン酸を配合した入浴剤」の効果を検証することを目的に、「タンニン酸を配合しない入浴剤」とのクロスオーバー比较试験を二重盲検法で実施しました。
アトピー性皮肤炎患者の汗への対応は、汗をかき过ぎない、洗い流す等の対策が行われているのが実状です。日常の入浴を通して、手軽にアトピー性皮肤炎患者の痒みを抑制することができれば、入浴による皮肤の清洁に加えて手軽にアレルギー反応を抑制することが可能となり、长期的な症状改善を期待できます。
アトピー性皮肤炎患者を対象に、「タンニン酸配合入浴剤」と「タンニン酸を配合しない入浴剤」を各々2週间ずつ使用した场合の痒みに対する効果をランダム化二重盲検クロスオーバー试験で実施しました。
<结果>
(左)入浴剤使用による痒みの変化 (右)介入前后の症状改善
「タンニン酸配合入浴剤」を使用すると、「タンニン酸を配合しない入浴剤」使用したときよりも夜间における痒みが有意に大きく抑制されました。また、「タンニン酸配合入浴剤」の2週间の使用前后で、夜间および日中の痒みが有意に軽减しました。
これらの结果からは、入浴自体によるアトピー性皮肤炎の改善に加え、身体表面に付着したタンニン酸が皮肤表面に留まり、痒みを軽减させた可能性が考えられます。
アトピー性皮肤炎に対するスキンケアに频用される保湿性の高い软膏などの外用剤は、ベタツキや涂布に时间がかかる等の理由で必ずしも十分なアドヒアランス※が得られ难い状况です。その点、手軽に使用可能で使用感が良く、嗜好性に优れた入浴剤であれば、継続的に使用されやすく、他の治疗と併用することも容易で、アトピー性皮肤炎の症状改善に役立つことが期待できます。
※患者や养育者が疾患の病态や治疗の意义を十分に理解して“积极的に”治疗方针の决定に参加し,その决定に従って“积极的に”治疗を実行し,粘り强く継続する姿势(アトピー性皮肤炎诊疗ガイドライン参照)。
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教授 秀 道広
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掲載日 : 2021年02月26日
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