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本研究成果のポイント
- サンゴ同様に共生藻(褐虫藻)(*1)を持ち、それを环境中から获得する必要があるシャコガイ(大型二枚贝)は、放出する「粪」の中に、生きている褐虫藻を大量に含んでいることを见い出しました。
- この粪を、シャコガイの一种(ヒレジャコ)の幼生に与えたところ、粪中の褐虫藻が取り込まれ、共生が成立しました。
- これまで不明だった、サンゴ礁环境中の褐虫藻ソース(*2)が、成体のシャコガイの「粪」であることを発见しました。
概要
サンゴ同様に、シャコガイには褐虫藻(ゾーザンテラ)が共生し、その光合成产物に依存して生活しています。シャコガイは、この重要なパートナーを亲から受け継ぐことはできず、幼生の段阶で环境中から取り込む必要があります。しかし、彼らが取り込む褐虫藻がどこに由来するのか不明でした。
広島大学大学院统合生命科学研究科 小池一彦教授と同大学大学院生の森島慎也氏らのグループは、シャコガイの成体から大量に放出される「糞」に未消化の褐虫藻が大量に含まれ、この糞中の褐虫藻がシャコガイ(ヒレジャコ)の幼生に再共生することを明らかにしました。
この成果はPLOS ONEにオンライン発行されました。
用语説明
(*1)褐虫藻
サンゴやシャコガイに共生する単细胞の藻类。ゾーザンテラとも呼ばれる。
(*2)褐虫藻ソース
サンゴやシャコガイは外から褐虫藻を获得するが、褐虫藻は环境中に単独では生活しておらず、その由来(ソース)が存在するはずだが、今まで不明だった。

ヒメジャコ(左)、放出された粪(右)
论文情报
- 掲載雑誌: PLOS ONE
- 論文題目: Study on expelled but viable zooxanthellae from giant clams, with an emphasis on their potential as subsequent symbiont sources
- 著者: Shin-Ya Morishima, Hiroshi Yamashita, Shizuka O-hara, Yuji Nakamura, Vanessa ZhiQin Quek, Momo Yamauchi, Kazuhiko Koike
広島大学大学院统合生命科学研究科
教授 小池 一彦