罢贰尝:082-424-6527
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(山﨑)takey*hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に置き換えてください)
(石原)ishiyasu*hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に置き換えてください)
本研究成果のポイント
- 顿贬础を食事から摂取すると、脳の中で女性ホルモンが増えることを発见しました。
- 脳内の女性ホルモンは、てんかん発作を予防することを明らかにしました。
- 本研究は、顿贬础の脳への作用についての理解を深めると共に、てんかん発作を予防する薬物や食事疗法の开発への応用が期待されます。
概要
広島大学大学院総合科学研究科 石原 康宏助教、山﨑 岳教授、徳島文理大学香川薬学部 伊藤 康一教授、産業医科大学医学部 辻 真弓准教授、川本 俊弘教授、順天堂大学医学部 川戸 佳教授、カリフォルニア大学デービス校 Vogel博士らの研究グループは、ドコサヘキサエン酸(DHA)を摂取すると脳内でエストラジオール(女性ホルモンの一種)の合成が活性化され、てんかんに伴うけいれん発作が抑制されることを明らかにしました。
顿贬础は青鱼に多く含まれるω-3不饱和脂肪酸であり、鱼を食べることの重要性などと共にテレビ、雑誌に取り上げられることも多い物质でしたが、顿贬础の脳への作用メカニズムには不明な点が多く残されていました。
石原助教らは、顿贬础を饵に混ぜて摂取させると、マウスの脳内で女性ホルモンであるエストラジオール量が増加することを明らかにしました。兴味深いことに、顿贬础を摂取したマウスは、てんかんに伴うけいれんの発症が大きく抑制されました。脳内のエストラジオール合成を薬物で阻害すると、けいれんは悪化しました。
これらの结果から、顿贬础の摂取は脳内エストラジオール合成を活性化し、てんかん発作を予防していると考えられます。本研究は、顿贬础の新しい脳内作用メカニズムを明らかにし、てんかん発作予防のための薬物や食事疗法の开発に繋がることが期待されます。また、エストラジオールは、脳内で记忆?学习の亢进、神経保护作用を発挥する事がすでに报告されており、顿贬础の他の作用メカニズム解明の糸口となる可能性があります。
本研究成果は、2017年7月24日に「Scientific Reports」オンライン版に掲載されました。
【用语解説】
エストラジオール
强い活性をもつ女性ホルモンであり、第二次性徴や排卵制御に関わることが知られていますが、最近、脳内でも合成されていることが明らかとなりました。脳内エストラジオールの作用はまだ研究段阶ですが、记忆?学习や神経保护に関わることが报告されています。

マウスに顿贬础を摂取させると脳内でエストラジオールの合成が活性化し、てんかん発作によるけいれんが抑制されました。
石原康宏助教からのコメント
顿贬础の脳内での作用については、ときにイメージが先行し、科学的な検証が不十分なこともあります。脳内のエストラジオールは、神経回路网の形成等にはたらく多机能性の分子であることから、顿贬础の抗けいれん作用以外の作用もエストラジオールで説明できるのではないかと期待しています。

石原康宏助教 (左)
论文情报
- 題目: Potentiation of 17β-estradiol synthesis in the brain and elongation of seizure latency through dietary supplementation with docosahexaenoic acid
- 着者:
石原 康宏1,2、伊藤 康一3、田中 美樹1、辻 真弓4、川本 俊弘4、川戸 佳5,6、Christoph F.A. Vogel2,7、山﨑 岳1
1. 広島大学 大学院総合科学研究科 分子脳科学研究室
2. カリフォルニア大学デービス校 Center for Health and the Environment
3. 徳島文理大学 香川薬学部 薬物治療学講座
4. 産業医科大学 医学部 産業衛生学講座
5. 東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 生命環境科学系
6. 順天堂大学 大学院医学研究科 泌尿器外科学
7. カリフォルニア大学デービス校 Department of Environmental Toxicology - 掲載雑誌: Scientific Reports
- DOI番号: 10.1038/s41598-017-06630-0
大学院総合科学研究科
教授 山﨑 岳、助教 石原 康宏