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【研究成果】ハチク(淡竹)が120年ぶりに开花!?东広岛市内で开花后を初めて追跡调査~竹林再生の谜を解明する手掛かりに~

本研究成果のポイント

  • 1. ハチク(淡竹)(※1)はモウソウチク(孟宗竹)、マダケ(真竹)と供に、我が国の主要な竹に数えられています。そのハチクが120年ぶりに東広島市内で開花しました。竹は開花後に枯死すると言われていますが、ハチクの開花生態はほとんどわかっていません。開花後枯死するのならば、竹林の再生はどのように進むのでしょうか?開花に伴い、竹林の環境はどう変化するのでしょうか?我々研究グループはこうした疑問に取り組みました。 
  • 2. 開花した稈(かん)(※2)は、開花直後に枯死することが確認されました。一方、種子は全く確認できませんでした。開花から3年後、開花の有無に関係なく、調査対象のすべての棹が枯れました。種子のできない無駄な開花の後の稈の全滅は合理的でなく、不条理にさえ思えます。
  • 3. 今回の事例は、近い将来起こるだろう、より大規模なハチクの開花を扱う上で、重要な知見となり、また今後、竹林管理やタケノコ生産管理の改善などに繋がると期待されます。

概要

  • 东広岛市でハチクが开花しました(図1、図2)。
  • 伝承によると、竹は広域にわたり一斉に开花し、その后枯死するそうです。しかし、开花の间隔が120年とあまりにも长すぎるため、ハチクの开花を正确に知る者はいません。
  • ハチクは言い伝え通り、开花后に枯死するか?枯死后の竹林の再生はどのように进むのか?広岛大学大学院统合生命科学研究科の山田俊弘教授らの研究チームは、こうした疑问に答える研究を実施しました。
  • 当チームは2020年から2022年までの野外调査により、ハチクは开花后に种子をつけることがなく、また、タケノコ(地下茎から出る若芽)も生えることなく、最终的には竹林全体が枯死することを初めて确认しました(図3)。
  • 本研究成果は、2023年6月12日に?PLoS One?に掲載されました。

図1 ハチクの花

図2 开花中のハチクの竹林

図3 竹林を见上げた写真 

左侧は非开花の部分で、叶をうっそうと蓄え、生存していることがわかる。右侧が开花后の竹林で、枯死している(叶が落ちている)。

论文情报

  • 著者:Yamada T, Imada K, Aoyagi H, Nakabayashi M.
  • タイトル:Does monocarpic Phyllostachys nigra var. henonis regenerate after flowering in Japan? Insights from 3 years of observation after flowering.
  • 地ジャーナル:PLoS One. 2023 Jun 12;18(6):e0287114.
  • 顿翱滨:10.1371/箩辞耻谤苍补濒.辫辞苍别.0287114.
  • PMID: 37307263; PMCID: PMC10259779.

背景

 竹は一般にあまり花を咲かせませんが、开花する际はそのタイミングが広域にわたり同调します。开花の周期は竹の种类によって异なり、48年周期や60年周期、120年周期等があり、さらに、开花后には枯死するとも言われています。
 今回开花したハチクの开花の周期について正确な记録は残っていませんが、古文书などをたどると、120年と推定されます。前回の大规模な开花の记録は1902年から1908年だったので、その予定周期に数年先んじて、东広岛市でハチクの开花が起こりました。
 120年前のハチクの开花を知る者は现世代には谁もおらず、またその当时の开花の记録もあまり残っていません。この时代は?日本の植物学の父?と言われる牧野富太郎先生が活跃した时代ですが、自然誌研究が今ほど盛んではありませんでした。
 いまだ神秘のベールに包まれたままのハチクの开花生态を解明するため、そして、もうすぐ访れるだろう大规模开花の际によりよい研究成果を得るべく、ハチクの开花を细かく记録することにしました。

研究成果の内容

 2020年にハチクの开花を确认してから2022年までの3年间に、调査対象とした秆の80%が咲きました。そして、开花した秆は、开花后すぐに枯死しました。残りの20%も、2022年夏までにすべて枯死しました。つまり、开花后3年のうちに、开花の有无と関係なく、すべての秆が枯れてしまったことを确认しました。
 花が咲いたにもかかわらず、种子は全くできませんでした。タケノコの生产も、开花后に止まりました。一方で、开花前にはなかった小さな竹がたくさん出现しましたが、これらも短命でした。つまり、开花后3年の间には、竹林再生の兆しさえありませんでした。

今后の展开

 调査をすればするほど、谜が深まるばかりのハチクの开花です。120年ぶりの开花は、自己破灭へ向かう片道切符のようにさえ思えます。しかし、ハチクが开花后に本当に絶灭してしまうのならば、ハチクが日本に生存し続けている事実と矛盾します。ハチクは奈良时代には中国から日本に伝えられたと考えられています。120年は、気の远くなるほどの时间ですが、奈良时代にあった日本伝来以来、ハチクは数回の开花を乗り越えていることになりますが、その生态は明らかになっていません。
 3年间の调査では、合理的でないように见えるハチクの开花も、もっと长い目で见ると、纳得の理由があるかもしれません。そもそも、开花后に种子ができない理由も谜のままです。谜だらけのハチクの再生を调査し続けることで、竹林管理やタケノコ生产管理、开花后に现れる枯死竹林の管理に繋がると期待されます。

参考资料

 本研究の概要は、広岛大学大学院统合生命科学研究科?统合生命科学研究科シンポジウム2022?(以下リンク)から见ることができます。
 

用语説明

  • (※1)ハチク 中国原产の竹で、奈良时代に渡来したといわれています。タケノコは食べられ、茶筅やかごなどの竹製品の材料にもなります。开花周期は长く、120年といわれます。非开花年は、タケノコの生产により秆を増やします。
  • (※2)秆(かん)…茎のこと。
【お问い合わせ先】

大学院统合生命科学研究科 教授 山田俊弘

罢别濒:082-424-6508 

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(注: *は半角@に置き換えてください)


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