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来访日
2019年9月4日
センパイ
渡辺 豊(ワタナベ ユタカ)氏
2005年総合科学部卒业
ルーチェサーチ株式会社
ルーチェサーチ株式会社 代表取缔役 渡辺 豊 氏
(2005年総合科学部卒业)
来访记
-ご出身はどちらですか?
渡辺:広岛出身です。広岛大学では総合科学部に所属しておりました。
-2014年9月に首相官邸でドローンのデモンストレーションフライトをされていますが、どのような目的だったのでしょうか。
渡辺:当时はドローンという名前がほとんど知られていませんでしたが、平成26年8月豪雨灾害の际に活跃したベンチャー公司、ということでご绍介いただきました。その半年后ぐらいに、首相官邸にドローンが落下しましたが、ドローンが脚光を浴び始めたのはその顷からです。まだ「ドローン」とは呼ばず、「无人ヘリ」、「无人航空机」と呼んでいましたね。
-无人机に目を付けたのはなぜでしょう。
渡辺:现在の、マルチローター型と呼ばれる海外製のドローンを初めて目にしたのは、约15年前です。従来のラジコンヘリは、操縦に高度な技能が必要とされ、仕事があまり広がらないと感じていましたので、无人机がおもしろそうだなと思い、海外にも视察に行きました。
-ドローンの操縦は、仕事の中で身につけられたのですか?
渡辺:それができるのが、ドローンの特徴でもありますね。
-子供の顷、プラモデルやラジコンがお好きだった、という背景はあるのでしょうか。
渡辺:特别にはありません。「目の前の课题を解决したい」というのが、仕事をする上での大きなモチベーションですので、ドローンの操作は手段にすぎません。目の前の课题を解决するために、手段を探して、いかに解决するか、を必死にやっています。
-では、起业された时の目标はどのようなものだったのでしょうか。
渡辺:以前から、「起业してみたい」と思っていました。社会贡献したい、などの気持ちもありますが、「とにかく、起业したい」という気持ちが强かったです。
-业务が轨道にのり始めたのはいつごろからですか?
渡辺:半年経ったころからです。东日本大震灾后、福岛県で、除染作业を行う前の、建物や周辺环境の状况调査を委託されたことがきっかけです。卫星撮影では画像の拡大度に限度があり、また飞行制限区域のために飞行机の立ち入りができない、という状况の中で、ドローンでの実绩があったので依頼を受けました。当时、ドローンで実绩がある公司は、他にほとんどなかったと思います。
-起业された时には、ご自身でドローンをお持ちだったのですよね。
渡辺:目的に合うドローンそのものが贩売されているわけではないので、自分たちでカスタマイズしたものを保有していました。
ドローン自体は、パソコンの自作と同じように、好きな部品を选んで组み立てて作ります。构造的には、ボディ、モーター、アンプ、制御装置、というシンプルなものです。(製作することはできますが、安全に飞行できるかは别问题です。)屋外の自然环境で使用できるようになったのは、创业した8~9年前ぐらいのことです。
-ところで、现在受注されているお仕事は、どれぐらいドローンを使うのですか。
渡辺:全体の7~8割です。ドローンの计测事业が成り立っている数少ない1社だと思います。
-电柱や桥の点検などをドローンでやっている、という広告やテレビ番组の特集をよく目にしますが、それは违うのでしょうか。
渡辺:写真撮影やドローンの贩売をやっている会社はありますが、それ以外で収益をあげて事业が成立している会社は、耳にしたことがありません。なお、国土交通省の推奨技术认定を受けているのは、我々だけです。
-他の会社ができないのは、なぜですか。
渡辺:市场がまだ育っておらず、ドローンを飞ばすのはあくまで手段ですので、ドローンでできる仕事の価値を相手に伝えて、仕事を作っていかなければいけません。
-画像解析や、写真を撮影する技术は、理屈で考えれば他社でもできそうですが。
渡辺:点検の际には、数尘尘単位まで计测する必要があります。それをドローンで実现するのが难しいのですが、画像処理、运用方法をトータルで提供できるのが、当社です。
今の主力はレーザー计测です。2016年の熊本地震では、レーザーを搭载したドローンを活用して、地滑りを起こした箇所の周辺に、二次灾害を引き起こす可能性がある地割れが起きていないかを、40分のフライトで撮影し、着陆后30分で简易解析まで行いました。そのデータを元に、地割れがつながっていないことが确认され、捜索活动再开の判断材料とされました。现状は目视で确认していますので、このような取り组みは世界で初めてだと思います。
平成30年7月豪雨灾害の际にも、出动要请を受けていちはやく出动し、测量を行いました。地滑りが発生した地域では、住民を避难させるかどうかを判断する必要があります。2日间で调査を行い、4日目までに解析を完了させにデータを提出しました。通常だと3キロ㎡の测量が2か月かかっても终わりません。
-たとえば中国でドローンを贩売している公司でも、同じような技术开発ができそうですが、なぜできないのでしょうか。
渡辺:中国やアメリカの大公司は、マーケティングが最重要视されますので、一定规模の市场がないと资本を投下しないのです。市场がまだ见えていない分野には、すぐには製品を投入してこないですね。
-となると、オーダーメイドで目的に応じて自作できる、ということが大事になるわけですね。世界に桥がいくつあるか、と考えると、世界的な公司になれますね。
渡辺:さまざまな公司と得意分野を组み、スピードアップしながら课题を解决することを大切に、事业を运営しています。
-市场を作って、そこでナンバーワンになる、ということですね。
渡辺:资本の大きなところとは胜负せず、彼らが参入しない分野はどこかに目をつけています。
トライしてみることが大事です。トライしてみると、见えていなかった课题が见えてくることがあります。物好きがたくさんいますので、そういうメンバーが作っています。
-そういう方を採用したり、気持ちよく働いてもらう环境作りは、とても重要ですが、採用は大変ですか。
渡辺:実は、採用活动をしたことがありません。人からの绍介や、元々の知り合いが入社してくれています。
-そういう意味では、ベストメンバーなのですね。みなさん広岛の方ですか。
渡辺:ほとんど広岛の人间です。広岛にもいい人材がたくさんいます。
-现时点での大きな目标をお闻かせください。
渡辺:ロボットや画像処理、础滨分野を中心に、技术のシンクタンクとして、困りごとや课题があればなんらかの手助けができる、という公司を目指しています。広岛の地方公司というと、なかなか目立たたず、宣伝しづらい面があります。ですが、问题を抱えているのは地方が多く、ドローン自体は地方で活きると思っているので、本社を东京にうつすつもりはありません。いかに効率的に课题を解决するかを考えた时に、ロボット、画像処理、础滨は课题解决の手段の一つだと思います。そんな时にドローンと亲和性が高いのは、地方ではないでしょうか。
-起业された渡辺さんのような仕事のやり方、生き方をしてみたいと思う若い人が増えていると思います。若い时に何をやっていたらいいと思いますか。
渡辺:目の前の课题に対してきちんと向き合う、ということだと思います。あとは、やれるまでやる、ということでしょうか。公司を経営していると、责任は全て自分にかかってきますので、「明日でいいか」ではなく、「今なんとかしなければ」という毎日です。仕事は人に任せても、责任をとるのは自分ですので。
-そういう基本的なことは、できそうでなかなかできないと思いますが、どのように学ばれたのでしょうか。
渡辺:本を読んだり勉强しながら、そして実践しながら、一つずつ学んでいますね。最近気が付いたのは、「力を入れすぎない」のがポイントだなあと。できるだけ肩肘はらず、リラックスして、自然体でいることを心がけています。小さな失败を、早めの段阶でいかに早く积み上げて、大けがにせずに次につなげていく、ということも大事なスタンスだと思っています。いろんな方との出会いも含めて、少しずつそう考えるようになりました。人生は常に勉强ですね。
(左から)渡辺豊氏(2005年総合科学部卒业)、千野信浩氏(1985年総合科学部卒業)