
7月半ばからテレビや新聞で連日最も大きく取り上げられる話題。米大統領選挙?東京都知事選?いえいえ、スマートフォンアプリのポケモンGOです。ポケットモンスターの愛称ポケモンとはボールに収まる小さな架空の生物で、1990年後半に始まるゲームとアニメで、国内外で大ヒットしました。それが20年を経て携帯カメラにアニメを組み合わせて登場。まず海外で、そしてポケモン本家の日本で突然の公開。拡張現実(Augmented Reality, AR)と呼ばれる位置情報をもとに携帯カメラの現実世界でポケモンを捕獲します。連日ニュースはNHKを始めトップ扱いでその熱中ぶりと功罪を論じています。子どもがゲームに熱中して家の外に遊びに行かなくなって困る、という親の声から作られたとか、その真偽のほどは知りませんが、大人も子どもも昼夜の区別なくポケモンのよく現れるスポットで、ポケモンの所在情報や交換でコミュニケーションするそうです??と、このくらい概要を残しておけば年末に見ても、そんなことあったと思い出してもらえるじゃないかなと。
当时アニメでポケモンを子供たちと见ていたので主要なキャラクターと主题歌なら记忆にある程度の私。週末、世の中に遅れてはならじとやってみました。アプリをインストールして、なかなか使いたい名前を许してもらえず(やった人だけわかりますね)、やっと开始。3匹も家の中にいる。とりあえずテーブルの上のヒトカゲを捕获。
ところで、ARはすでに外科手術で活用されています。患者さんの体表に事前にスキャンした血管映像を投影したり、開腹したあと臓器の相互位置関係を示すことで手術の難易度が改善されるらしいです。仮想現実(Virtural Reality, VR)とも呼ばれ、カメラの捉える現実とデジタル情報を重ね合わせ携帯電話で見るポケモンGOとどこかでつながってますね。
ここまでが前振りです。私の研究では、発电细菌を使って排水処理をさせながら电力を取り出す実験をしています。発电细菌とはデンキウナギのようなレアな生き物でなく、酸素の少ない田んぼや海底などを始め酸素の比较的多いはずの下水処理场などどこにでもいます。电圧は0.5ボルト程度で、10万ボルトも出せません、あの人気ポケモンと违って。电力源が排水なので、工场や家庭の排水を生かせれば、下水処理场を排水から大电流を生み出す発电所に変えようとの展望です。微生物燃料电池といいます。
昨年までなら、现実的には期待する电流変换率がまだ低く??と书いていたところが、ありがたいことに、今年の上半期で最大40%近くまで排水処理の电力変换率が改善されました。はい、およそ変换率1桁からの改善ですので、剧的な向上です。ここではその改良条件はさておき、なぜ上がったのか、そのメカニズムを调べています。それがわかればさらなる改善も期待できます。
少し详细に入ると、使っている微生物は下水処理场の活性汚泥という雑多な微生物の复合集団。そのため电池の环境に合わない细菌は死んで溶解し、発电菌たちの栄养源となり、栄养を得た细菌群は増殖するという、复雑系です。全体として排水という栄养を与えているのに、奇妙なことに细菌の総体重量は减ります。测定できる変量の种类に限界があり、微生物电池の中で现実に何が起こっているのか、解析は容易ではありません。
はっと我に返るとつぶやきでなくぼやきに。これはいかん。まだ大学ではポケモン骋翱をやったことがないですが(本当です!)実験室で稼働している微生物电池の近くにピカチュウが现れますように。现れたら、记念写真撮ってつかまえて、こいつと旅に出る??。
本稿の初案は光合成の太阳光をエネルギー変换する仕组みが近年量子力学で説明されるようになり、初期の受光アンテナタンパク质が电子を同时に!别のタンパク质と分け合うことで反応中心への100%効率!で输送するらしい。ナノ环境では电子のような量子的粒子は1つ以上の存在状态をとる!という重ね合わせ(厂耻辫别谤辫辞蝉颈迟颈辞苍)の振る舞いを见せることがわかってきました、と展开するはずが??。乞うご期待。末尾に、この文章全般または一部がたいへん不谨慎であると思われた方々に深くお诧び申し上げます。