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第31回河本正次教授

第31回河本正次教授「2月、3月、サクラ」

 2月も卒论発表、修论発表、博士の学位审査と终わり、お仕舞いの3月である。

 この时期に夏の话をして恐缩だが、笔者は毎年お盆明けに「今年度もいよいよ终わりか、よし、気合入れて一気に年度末まで」と思ってしまう。长丁场を支えてくれる季节ごとの伴奏者は、西条キャンパスが魅せる立派な緑の移ろいだ。ここは本当に綺丽なキャンパスだと思う。疲れたとき「癒され散歩」に出れば気分も元に戻る。

 建筑家の藤森照信さんが前に西条キャンパスを评して「ここも100年たてばイイ感じになるんじゃないですか」と仰っていた。「うわ、100年かよ、さすが建筑探侦、スケール大きいぜ」と思ったが、当时ヒョロヒョロと心もとなく植えられていたはずのキャンパスのサクラたちも、20年ほどですっかり立派な枝振りに育っている。

 先端研の前のサクラ并木を横目に通り过ぎながらの通勤が好きである。サクラの顷はもちろんのこと、叶桜、夏の目一杯生い茂った緑、红叶(これが结构赤い。サクラモミジというそうな)、落叶、と、なかなかサクラの木も年中楽しませてくれる。四季折々のサクラの木の下を猛スピードで駆け抜けてゆく朝のキャンパスの主たち(一限に遅刻しないように?気をつけて!)も、もちろん大好きだ。本年度もバレンタインデーを最后に主たちも学校から消え、朝の守卫のおじさんたちもいなくなった。何だか寂しく、「春よ来い」じゃないが早く来ないかと恋しい。次に彼らに会えるのはサクラの顷だ。

 研究室の惭2の学生さん达が一気に见违えてゆくのも2月3月である。このままずっと见ていたいものだが、そうもいかないこともわかっている。彼らの多くも厳しいシューカツを突破し、短い期间で立派に修论を书き上げてきた。本当に头が下がるが、この势いのまま、元気よくプロへの第一歩を踏み出していかれることを祈っている。

 3月4月には新しい学生さんたちも研究室にやってくる。プロの研究?开発の世界を少しでも楽しんでもらえればと心から愿う。実験なんてなかなかうまくゆかないけれど、しんどいのもエンジョイのうち。同じ志を持つラボメンバーや学科?専攻の仲间たちと一绪なら、必ず乗り越えられる。そして、その向こう侧には「やったね!」と思わせてくれる场所がある。


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