
先週、夏休みの旅行でかごしま水族馆に立ち寄りました。何の计画もなくフラリと立ち寄ったこの水族馆に、ちょっとした感动と沢山のワクワクを貰いました。
このたびの「バイオのつぶやき」のお当番には、前々より候补として考えていたトピックもありましたが、この感动をみんなに伝えたい!という衝动があるうちに、文章にしてしまおうと思います。
かごしま水族馆は、県内および鹿児岛近海の鱼たちが展示されています。
入ってすぐの黒潮大水槽にはジンベイザメを目玉に、クロマグロ、カツオ、シマアジ、カタクチイワシ、そのほかブダイやエイ、大型、小型の鱼たちが悠々と泳いでいます。
食卓に载る鱼に目が行ってしまう自分にガッカリしつつも、被食者カタクチイワシが捕食者マグロ?カツオをかわしながら泳いでいる姿をみて、同じ水槽で饲えていることにちょっと感动。
ちなみに、ジンベイザメの食事时间、という企画があり、定时にお客さんが水槽前に集まって来た顷、水槽の鱼たちの动きもソワソワに変わってきて、饵の时间だ!と分かっているのかなと思います。柄杓でオキアミを撒くと、ジンベイザメが大きな口を开けて吸い込み、こぼれたオキアミをカタクチイワシたちが追いかけて食べ尽くしていました。カタクチイワシ、さっきまで中层から低层を泳いでいたのに、やっぱり饵の时间がわかっているんだと确信しました。
南西诸岛の海の展示はサンゴと热帯鱼の水槽。あ、これも鹿児岛県内なのかー、南国なんだなー、と多様多彩なサンゴに目を凝らして????ん?サンゴ?
鱼をみていないのはなぜ??????そうか!ここ(水族馆)のサンゴはここ(地元)のサンゴだからだ!!
つまり、他の水族馆のサンゴはディスプレイ用に入れているので、背景でしかないのですが、ここのは本物(?)なのです。珊瑚礁が织りなす生态系を持っている鹿児岛の海とかごしま水族馆はすごい!
つぎに锦江湾と周辺の海の展示。大好きなキビナゴ(美味しいから!)がキラキラしながら泳いでいる姿を初めて见ました。
そして、エラブウミヘビ。まずはその大きさにびっくり。コブラ科のへび。コブラ科だったのー!?それじゃあ猛毒も纳得です。ハブの70-80倍の毒性。
奄美から冲縄の方では、素手で捕获するんですって。食すると美味しいという説明でした。
そうそう。海の生物は毒をもっているものが多くて、海の中の多様な生态系の中で生存していけるのです。そして毒の研究は创薬の研究につながっています。海を分离源とする医薬品は実に多いのです。
锦江湾には热水喷出口があるのだそうで、そこから新种のハオリムシ、サツマハオリムシが発见されました。ハオリムシは深海の硫化水素が吹き出すところに生息する动物ですが、口も目もなく、胃も肛门もなく、体内に共生している细菌が硫化水素を酸化したエネルギーをもらって生きています。锦江湾は世界で一番浅い热水喷出口。そして独特なハオリムシ。
鹿児岛の海は、珊瑚礁やら深海环境やら环境多様性に富み、黒潮に乗ってやってくる多様な鱼たちも加わって、ものすごーく多様で沢山の种类の生き物が生息している场所なのです!
海も魅力的でしたが、水族馆の工夫を凝らした展示や解説もワクワクで、いつしか子供达は梦中になってタッチプールのナマコや浅瀬の鱼をさわりまくり、フロアは叫声に満ちて活気があり、私も子供达に纷れてあれこれ感触を楽しんできました。
特にアクアラボという名の一角は、学芸员さんの研究の展示でした。见事なウミウシのコレクション(鹿児岛限定)の壁(写真)。あんなところにもこんなところにもウミウシは隠れているのに、素人目にはなかなか见つけられない。それをこの数!
そして、ウミウシの戦略も教わりました。盗んだ刺胞で刺す!盗んだ叶緑体で光合成!!
ウミウシすごいぞ!ってなりますよね。子供たちも梦中でした。

ウミウシのコレクション

ウミウシの戦略
こういう研究、谁かがやってくれないと私たちは研究ができません。
たとえば、カイメンの共生细菌から新规の酵素遗伝子を取ったという研究があります。论文を书くときには、纬度?経度を小数点以下4桁まで详细にカイメンを採取した场所を书き、细菌の宿主であるカイメンの种も特定しなければなりません。今、日本にはカイメンの系统分类ができる研究者がいないので、海外の研究者にサンプルを送って种同定して貰って???ということが必要でした。アメフラシやウミウシもこういう研究対象なので、种同定してくださるかもしれない!覚えておこう!!と、心底思いました。
夏休みの自由研究を提案するコーナーが最后にあり、お子様たちは梦中でクイズに答えたり、大喜びで海の生き物に触れ、そしてその生き様を垣间见ていました。
初めは静かな海から始まった展示が、阶を上がる毎に子供たちの兴奋する声が闻こえ、最后は盛大な叫声に変わっていました。そんな子供たちを掻き分けて、私もヒゲクジラの髭をさわったり、大いに楽しかったです。
私が生まれ育った地元の水族馆は、池袋サンシャイン水族馆。魅せる?癒やしがテーマの、この水族馆も大好きですが、ふるさとの海を学ぶということは尊い事だと改めて感じました。
地元の海を绍介するという、かごしま水族馆の使命と意気込み、确かに受け取りました。
みなさんもあちこちの水族馆に是非行ってみてください。
日本の海はいろいろな颜があって、本当に面白いです。