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第110回 「究極の道楽」 村上 秀樹 (2015/01/21)

 昨年末 大晦日の日に予定していたイベントがキャンセルになったため、一日まるまる暇になってしまった。かといって、なんとなく仕事をする気にもなれなかったので、ネットサーフィンしていると、アウトドア等で使用するためのアルコールバーナーをジュースの缶を使って自作する記事をみつけた[1,2闭。基本的には、「アルコールを燃やす」だけで、だれだって理科の時間にアルコールランプを使って実験したことぐらいはあるので、そんなに大した話ではないと思ったが、中学生時代に同じようなことをしたこともあったので、興味をもち調べてみると、当時は考えてもみなかったさまざまな種類の構造、闭。
 暇なこともあいまって、一気にテンションが高まり、思い立ったが吉日とばかりに、作ってみることにした。手持ちにない工具や材料を买い出しにホームセンターに出かけて、なんだかんだで、2000円分ほど买い込んだ。もちろん、主材料となるアルミ缶のジュースも含まれている。势いそのままに帰宅して、製作にかかった。
 

 缶をきれいに割るために手作りした専用工具

 缶を美しく半割にする専用工具をわざわざ作成し、缶を上部と下部にわけ、これらを重ねて、嵌め合わせることによって、构造が完成する。缶が重なったすき间を、毛细管现象によって燃料となるアルコールが上昇し、さらに狭い空间で気化することにより阳圧になり、吹き出し口から势い良く炎が吹き出すのである。
 この、わざわざ専用工具を作成してまでも完成度をあげることは、この手の趣味においては重要である。
完成させたら、早速试运転である。购入しておいた燃料用アルコールを入れ、着火マンで火をつけた。入れたアルコールが直接燃えているように见える。入れたての浅い知识によると、このとき、缶の温度が徐々に上昇する、予备加热が起こっているはずだ。温度上昇し、アルコールの気化を加速させ、そのうち本燃焼が始まり、吹き出し口から炎がでてくる。まさにその通りの结果が目の前で起こった。

感动である。

 まずはお湯でも沸かしてみようと思い、水を300cc ほどステンレスの容器に入れて、沸かしてみた。予想以上に火力が強く、5分ほどで沸騰させることができた。出来たお湯で、何もせずにはいられず、カップラーメンを作って食べた。至福である。 アルコールバーナーを作成し、それを利用し、調理(?)して、食事までできたこの一日は、私としては非常に充実したものになった。
&苍产蝉辫;自ら作ったものが动作したときは、それがなんであれ感动するし、嬉しい。ものづくりは、作っている时の楽しさ、うまくいかず试行错误する楽しさ、机能した时の感动、役に立った时の嬉しさを与えてくれる、大変素晴らしいものだと个人的には思っている。
&苍产蝉辫;结果がなにかと重要视される昨今である。もちろん结果は重要であることは间违えないが、それに至るプロセスにおいて、「楽しさをみいだせているか?」ということは、非常に重要だと思う。今回やった、アルコールバーナー作りも、结果として出来上がったものだけみると、バカバカしい。ガスコンロも电気ケトルもあるのに、一日かけて、燃料をいちいち入れてやらないと役に立たないバーナーを、2000円もかけてつくったのだから。失败したところで谁に怒られるわけでも、迷惑をかけるわけでもなく、おそらく実用品として使うかというと「?」である。旦那の「道楽」以外の何ものでもない。でも、こんなことでも、成功体験として自分の中に残り、越えがたい课题に立ち向かう気力を与えてくれる。また、そのプロセスにわずかでもある楽しさが、その気力を持続させてくれている。ゲームにおいて、レアなアイテムの获得や、ボスキャラへの胜利で得られるものとは、次元の违うものではないかと思う。

&苍产蝉辫;*アルコールバーナーを作ってみたいと思った人は、安全には十分注意して、自己责任で、やってみてください。火を使うときは屋外で!!&苍产蝉辫;

(2015/01/21)


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