麻豆AV

第107回 「ホタルの光」 宮下 惟人 (2014/12/03)

 半导体集积科学専攻博士课程后期2年の宫下惟人と申します。今年4月に编入学で千叶から広岛に来ました。师走に入り、东広岛の寒さに戸惑いながらこの原稿を书いています。
 打って変わって季节はずれの话题で恐缩ですが、初夏の夜に飞び交うホタルの光を见ると美しく感じると思います。4年生の时に初めて関わった実験がホタルの発光を调べる研究でした。ホタルの発光は、ルシフェリンという分子が础罢笔(アデノシン叁リン酸)とルシフェラーゼという酵素を触媒として反応し、生成された励起状态のオキシルシフェリンが基底状态に戻る过程において起こります。このような化学エネルギーから光エネルギーへの変换がホタルの体内では起こっているのです。この発光は神経系により支配されることがわかっています。また、ホタルは种によって明灭発光のリズム(周波数)が异なっていることなども知られており、自然界のなかで光信号を用いたコミュニケーションをしているという説も唱えられています。
 この実験では先生の后ろにいて手伝いをすることが大半でしたが、実际にホタルを见に行ったり、インドから来日したホタルの専门家とで急遽必要になった电子部品を买い求めに秋叶原まで行ったりと、常に楽しい研究でした。连日夜间に限られた测定や、生きている生体を相手にする难しさもありましたが、このときは幸运にも外部磁场とホタルの明灭発光リズムに関する测定结果をまとめ上げ、自身の学会発表にも繋がりました。今になって思うと、人を视覚的に魅了するホタルの光が研究に深く兴味をもった(大学院进学を考えた)最初のきっかけといえます。
 现在の研究では微细な构造を持つ材料を扱っています。周期的な构造などは観察していると见入ってしまい手が止ることもありますが、自分にとってはこのように视覚的に心を惹きつけられることは研究をしている中での小さなリフレッシュでもあります。东広岛市ではホタルの生息スポットがあるという情报を见つけたので、ホタルの鑑赏に行くことが来年の楽しみです。&苍产蝉辫;

(2014/12/03)


up