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第95回 「自作装置のすすめ」 横山 新 (2014/06/23)

 ナノデバイス?バイオ融合科学研究所のクリーンルームに入ると、たくさんの自作机器が目に入る。写真にあるガス供给装置をはじめ、クリーンルーム内の真空装置と外のロータリーポンプを繋ぐ真空配管、电気配线も多くは昔の学生达による自作である。自作の主な理由は、费用节约のためであったが、学生の教育に多大な効果があったものと思う。当时のセンター长:广瀬全孝先生の方针によるものである。私自身、广瀬研出身であるが、博士论文研究に使用した、プラズマCVD装置?RF発振器?ガス供给装置?容量―电圧测定装置などたくさんの机器を自作した。ものを作る过程で、授业や教科书で习ったことが身につくだけでなく、それ以上に、様々な知识を自分自身で収集する能力や物つくりに必要な考え方が身に付いたと思う。そのスキルは、现在でも、研究に必要な装置の製作?修理など多くの场面で大変役にたっており、恩师にたいへん感谢している。
 最近、大学では、竞争的外部资金の获得额が、教员の个人评価项目に入っている。また、お金がなければ研究ができず、研究成果论文がなければ外部资金が得られないという悪循环に対する危机感から、论文剽窃、データ捏造などを行う研究者が后を絶たない。装置を自作すれば、市贩品の数分の1の费用でできるものが少なくないし、学生に多大な教育効果がある。また、市贩されていない新しいものを作り出すためには自作するしかない。贫乏研究室の方が、色々工夫してよい研究成果を出す例もある。误った评価基準の撤廃、落ち着いて研究に打ち込める环境整备が重要であることはもちろんだが、研究者は、お金がそれほどなくても优れた研究を実行できる、装置自作の能力を身に付けることをお勧めする。

(2014/06/23)


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