相田 美砂子 教授

基本情报
- 所属又は配属:大学院理学研究科
- 职名:教授
- 専门分野:量子化学、物理化学、生物物理
研究者になるまでの轨跡
研究者を目指したのではなく、気がつかないうちに研究者への道を歩み始めていた、というのが正しいと思います。大学に入るときに化学科を选んだ时は、とくに化学が好き、というわけではなく、むしろ数学の方が好きでした。そのせいか、学部4年生のときに研究室を选ぶとき、実験系ではなく、当然のように理论系を选びました。その后も、とくに研究职をめざしたのではなく、ただ、そのときのテーマがおもしろいから一生悬命取り组んだだけでした。修士课程修了后、国立の研究所に研究职として就职するめぐり合わせがあったので、そこに就职しました。このように书くと、いい加减に过ごしてきたかのようにきこえるかもしれませんが、そうではありません。人生は先の方までは见通すことはできないのだから、その时その时に、一生悬命顽张る、というのが私の基本スタンスです。国立の研究所でいろいろな先辈の研究者に「厳しく」锻えられて、少々のことにはへこたれない强い気持ちを身につけさせていただきました。研究所に就职后、约7年で理学博士の学位を取得しました。その顷には、自分を「研究者」だと言えるようになっていました。
人生における「ワークライフバランス」は、人それぞれに违っているものだろうと思います。私は、在学中に结婚していましたが、研究一筋の20歳代を过ごしました。学位授与式の后2ヶ月ほどの顷に出产し、产休以外は休みをとらず研究に戻りました。所属机関内に保育园があったので、そこに子どもを预けました。子どもが1歳半から4歳半までの3年间、家族で(子连れで)アメリカの研究所に研究者として滞在し、帰国后は、元の研究所に戻り、研究所の近くの区立の保育园に子どもをあずけました。お迎えは、私か夫のどちらかが、必ず夕方5时过ぎに行きました。このように、出产后约10年间は、子ども优先の生活パターンにしました。子どもが10歳になった顷から后は、どちらかというと仕事优先の生活パターンにし、现在は、完全に仕事最优先の日々を过ごしています。
学生に対するメッセージ
子どもは3歳までは母亲が育てるべきだ、という考え方があるようですが、私は必ずしもそうは思いません。保育园で、小さい顷からさまざまな関わりをもって育った方がよいということもありえます。ただ、ここで、とても大事なことは、そのときに、子どもを里切らないこと、亲を信じる気持ちを持たせることです。
子どもが亲を本当に必要とする、その子の人生の最初の数年间に、その子が、亲を信じる気持ちを持つこと、絶対に夕方迎えに来てくれる、という信頼感を持つことが、その后の、その子の人生を决める、といっても过言ではないと私は思います。子どもを保育园に预けることに罪悪感を持つ必要は全くありません。しかし、いつ迎えにくるのかわからない、という不信感を植え付けてしまってはいけません。亲を信じる気持ちを持つことができないと、いつまでも、その子は精神的に自立できない、ということになりかねません。
私は研究者という道を歩み始めていましたが、结婚も出产も、人生の一场面であり、私の研究者としての歩みを妨げるものではありませんでした。もちろん、夫にも子どもにも感谢の気持ちを持っていますが、人生を协力しあうのは、「あたりまえ」のことです。私も家族に协力し、家族も私に协力してくれる、これは「あたりまえ」のことです。これらが「あたりまえ」といえるような、そのような人生の伴侣を得ることは、人生におけるさまざまな选択のうちの一つです。
(2010年11月掲载)
*所属?职名等は掲载时点のものです。