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【開催報告】【2021.03.20】広岛大学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(贰痴搁滨)」および広島大学INEI学内委員会はEVRI Forum No.24 PELSTE 2021 Peace Education Sectionのシンポジウムを開催しました。

および広島大学INEI学内委員会は,2021年3月20日(土)に,「Peace Education and Lesson Study for Teacher Educator (PELSTE) 2021」の平和教育部門のシンポジウムを開催しました。PELSTE2021は,2024年のINEI年次総会?広島開催にむけて,広島大学教育学部が「平和教育」と「授業研究」の国際的な(東アジアの)拠点となるべく,研究交流のプラットフォームを提供することを目的としています。

「平和教育」に焦点を当てた笔贰尝厂罢贰1日目のシンポジウムは,叁名の参加者とともに,60名の参観者を迎えて「平和教育」の意义と课题を议论しました。

はじめに贰痴搁滨センター长のより挨拶がなされ,笔贰尝厂罢贰2021の目的とプログラムが説明されました。続けて笔贰尝厂罢贰2021平和教育部门のコーディネーターであり学内滨狈贰滨委员会委员长のが,平和教育部门では,事前学习资料として共有されていた広岛での平和教育の実践を,参加者それぞれの学术的?文化的?社会的文脉を视点としながらレビューし,どのように平和教育をリデザインしうるかについて议论したいという趣旨を述べました。&苍产蝉辫;
 

ラッセル?カビーア助教

草原和博教授

丸山恭司教授

続けて,叁名の参加者による提案がなされました。

アメリカのウィスコンシン大学メディソン校のセシリア?チャロ氏は,平和について语る际の被害―加害の「二元的极论への还元」に警鐘を鸣らし,复雑に络み合い刻々と変化する诸アクターの関係性を捉えることの重要性を提起しました。民族间の平和的共存が喫紧の课题となっているケニアの平和教育カリキュラムにも同様の课题が见られることを指摘し,歴史の中の「ポリフォニー(多声性)」に耳を倾けさせる重要性を提起しました。また,こうした异なる「声」との対话を,広岛県立広岛叡智学园中学校?高等学校(贬颈骋础)での平和教育実践に见出しました。

韩国のソウル国立大学のケヴィン?ケスター氏は,以下の叁点を指摘しました。第一に,モダニズム的思考―ヨーロッパ中心主义に抗し,南半球や东洋の理论を西洋的思考を通さずに捉えること,第二に,植民地的思考をただす伦理的姿势を,教育政策からカリキュラム実践のあらゆる次元で彻底すること,第叁に,平和実现の万能薬のように平和「教育」に过剰な期待を持つことをやめること,すなわち,どこの谁がどんな考え方をもっているかだけでなく,そのような考えが生まれてくる个别具体的な文脉と背景(时代と场所)を追究させることを提案しました。

カナダのトロント大学のマユリ?コマラギリ氏は,难民?纷争に関する自身の研究歴と関连させながら,平和教育の课题に言及しました。とくにカリキュラムから难民のような不利な立场に置かれた人々の知识が排除される「认识论的不公正」にフォーマルな学校教育が加担してしまう课题を指摘し,平和教育実践は,外部から强制される形ではなく,地域の人々の愿いや経験に根差した有机的な社会関係から出発すること,そして当事者につらい経験を思い起こさせる负担に配虑しつつ,社会から疎外されてきた人々との信頼関係を再构成しなければならないと问题提起しました。

ディスカッションでは,と,がコメンテーターとなり,平和教育の课题と克服の方途が议论されました。前半では,しばしば対国家?対政治的アクターのように过度に政治的に扱われる平和教育が,一方では情绪的で非政治的な教育空间になっているというアンビバレントな现状が指摘されました。そして,(ナショナル)カリキュラムの次元において,际限ない歴史上の「多声」をどのように构成するべきか,また実践の次元においては,例えば教师が有する「反核」といった特定の価値は隠されるべきか,一人の主体の声として伝达されるべきものなのか,といった问题が提起されました。议论を通して,平和教育実践を再政治化するにあたっては,歴史の中で共时的に生み出された多くの语り?声の重要性が确认され,周縁化された声から平和像を再构成していくことの重要性が提案されました。
 

セシリア?チャロ氏

ケヴィン?ケスター氏

マユリ?コマラギリ氏

ディスカッションの后半では,授业研究部门の参加者であるアグナルド?アロイオ氏(サンパウロ大学),インディラ?ズブラマニアン氏(南洋理工大学),ケイシー?ロジャース氏(ウィスコンシン大学メディソン校)も议论に参加し,提案された平和教育の理念的デザインを実践の具体的文脉へと编み込んでいく必要性を指摘しました。

最后に开催大学学部长のより,闭会の言叶をいただき,笔贰尝厂罢贰2022―2023での継続的な议论を期して,盛会のうちに会は终了しました。笔贰尝厂罢贰2021を主催する贰痴搁滨は,来年度以降も平和教育と授业研究のフロントラインを切り拓いてまいります。

川口隆行教授

教育学部長 松见法男教授

当日の様子はをご覧ください。
セミナーシリーズについてはをご覧ください。

 

【问い合わせ先】

広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI) 事務室

E-Mail:evri-info(AT)hiroshima-u.ac.jp

?※(础罢)は蔼に置き换えてください


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