E-Mail:evri-info(AT)hiroshima-u.ac.jp
?※(础罢)は蔼に置き换えてください

は,2021年10月2日(土)に,第92回定例オンラインセミナー「教科教育学?心理学?日本语教育学の視点からインクルーシブな学びを考える(4)理科に学びにくさのある子どもをどう支援するか?-」を開催しました。大学院生や学校教員を中心に58名の皆様にご参加いただきました。
「教科教育学?心理学?日本语教育学の視点からインクルーシブな学びを考える」シリーズは,学びにくさを持つ子どもに既成の教科カリキュラムをいかに教えるかとともに,インクルーシブな社会の実現に向けて教育には何ができるかを考えています。
シリーズ第4回となる本セミナーでは,理科に焦点を当て,子どもの学びにくさとその支援について议论しました。まず,理科教育におけるこれまでの研究をレビューし,インクルーシブに関する研究动向が报告されました。次に,理科授业におけるインクルーシブ视点からの支援について,校内研修と授业実践の具体が报告されました。最后に,研究报告と実践报告の结果も踏まえ,とりわけ视覚障害を中心にして,観察や実験を知覚しやすくするための具体的な手立てが报告されました。
はじめに,司会の(広岛大学)と(広岛大学)より,本セミナーの趣旨が説明されました。インクルーシブという言叶はよく耳にしますが,実际の授业の中では,どの场面でどのように指导すればよいのでしょうか。理科ではこれまで,「学びやすさ」に着目した研究や実践は多く行われてきましたが,学びにくさに焦点を当てた研究や実践はあまり见られません。しかし,教室环境や授业には,学びにくさが潜んでおり,教师が気付かないところで子どもは学びにくさを感じていることでしょう。そこで本セミナーでは,そのような学びにくさの所在を明らかにするとともに,教师はどのように子どもを支援すればよいのかを考えていくことが确认されました。

趣旨説明をする木下准教授と叁好准教授
次に,中山贵司氏(広岛大学附属东云小学校)から「理科教育における研究动向」と题して话题提供が行われました。初めに,理科教育における学びのユニバーサルデザインに関する先行研究をレビューし,それらを「方法论」「展开论」「形态论」「内容论」に分类して报告していただきました。続いて,「焦点化」「视覚化」「共有化」というユニバーサルデザインの视点からご自身の授业を分析し,绍介していただきました。最后に,理科教育におけるジェンダーの问题,ギフテッド(秀才児)の问题,幼保小の连携の在り方を取りあげ,今后の理科教育におけるインクルーシブ教育実现に向けた方策について提案していただきました。

自身の授业実践を绍介する中山氏

中山氏の発表スライド
その后,古石卓也氏(広岛大学附属东云小学校)から「理科授业における教师の支援の実际」と题して実践报告が行われました。前半は,校内のインクルーシブ授业研究としてご自身が実践された内容を绍介していただきました。具体的には,他者の自然の见方や感じ方を受容的に捉えることをねらって取り入れた「フィールドビンゴ」(校庭で植物や昆虫を见つけるビンゴゲーム)の実践について,成果と课题を报告していただきました。后半は,理科の问题解决场面(问题,予想,方法,结果,考察,结论)ごとに想定される学びにくさを抽出し,そこでの具体的な手立てを绍介していただきました。

理科の问题解场面について语る古石氏

古石氏の発表スライド
最后に,(広岛大学)から「観察や実験をユニバーサルデザインしてみる」と题して话题提供が行われました。特别支援教育をご専门とされる研究者の立场から,中山氏,古石氏の研究报告?実践报告に対してコメントをいただきました。その后,视覚情报を代替的に提供する方法として,操作活动を通した直接体験や,言语?聴覚などによる情报の补充,また学习経験の拡充等について绍介していただきました。さらに,情报を入手する际の「コントラスト」「サイズ」「视距离」といった适切な环境について,动画资料を用いながら具体的に解説していただきました。

それぞれの発表についてコメントする氏间准教授

氏间准教授による発表者の论点整理スライド
また,ウェビナーの蚕&补尘辫;础机能を活用して行われた质疑応答では,「共生概念のうち,正の依存とは?负の依存とは?」,「自立や依存という部分と理科の授业がどのように関わっているのか?」といった质问や,「子どもの学びにくさを解消するためには,学びの方法を子どもと共有することも大事だと思う」といった意见も出されました。
まとめとして,①インクルーシブな视点での指导は,无意识的なものではなく,意识的に行われるものでなければならない,②観察や実験のさせ方,思考のさせ方(例えば,仮説や考察の导き方)は,バリエーションや顺序を复数用意することが有効な支援となる,ということが参加者全体で共有されました。

インクルーシブな视点における指导の在り方について语る木下准教授

寄せられた蚕&补尘辫;础に応答する叁好准教授
今後もEVRIでは「Inclusive?日本语教育」ユニットを中心に,今後も多様な子どもたちがともに学び考える空間の在り方について引き続き検討してまいります。
当日の様子はをご覧ください。
イベント一覧についてはをご覧ください。
広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI) 事務室