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?※(础罢)は蔼に置き换えてください
は、2021年度から、东広岛市教育委员会と连携して、市内复数の小学校をオンラインで结んだを开始しました(プロジェクトリーダー:)。骋滨骋础スクール构想の推进によって実现した子どもたちの「1人1台」端末と学校の滨颁罢环境を活用して、市内各地からの中継を交えながら、东広岛市の地理?歴史?政治?経済?文化などについて対话的?双方向的に学びます。さらに、この学びを広岛大学の教员と大学院生がコーディネートします。
本年度も毎月1回2时间、テーマを决めて授业を行います。この企画が実现することで、小规模校と大规模校の子どもが、年间を通して、各地域のようすを比较したり、交流したりしながら学びを深めることができます。
2023年2月22日,东広岛市内小学校6校10学级(寺西小学校,郷田小学校,叁永小学校,板城西小学校,豊栄小学校,河内小学校)の4年生(270名)が参加し,「外国人市民」をテーマとする远隔授业を実施しました。今回のテーマは,「东広岛市を外国人市民にとってくらしやすいまちにするには?」。児童らが外国人市民の声を手がかりに,まちづくりの施策を构想し,それを市长に向けて提案しました。
本時は,「外国人市民」に関する基礎的情報の整理からスタートしました。まずは①定義です。「外国から東広島市に来て住んでいる人」のことを,公式には「外国人市民」と呼ぶことをみんなで確認しました。次に②出身国です。統計グラフを読み取りながら,東広島市には,多い順に中国(38%),ベトナム(18%),フィリピン(6%),韓国(5%),インドネシア(4%)から来た外国人市民が多く暮らしていることを確かめました。また各国の位置を黒板上の白地図に書き込むことで,外国人市民は日本の近くの外国(アジア)から多く来ている傾向に気づきました。次に③使用言語です。児童は,東広島市の広報誌はいくつの言葉で発行されているかのクイズに答えました。5か国語(日本语?英語?中国語?ポルトガル語?ベトナム語)の答えには驚きを禁じえませんでした。さらに④人数です。東広島市に住む外国人市民は約8,000人で,人口比でみると広島県内の市町で一番多いことが分かりました。最後に⑤居住目的です。なぜ東広島市にはたくさんの外国人市民が暮らしているのか,その理由を予想します。市役所の資料によると,永住を除けば,留学(=勉強)や技能実習(=仕事)のために来ている人が多いことを知りました。
以上①から⑤までの情报を踏まえて,罢1は东広岛市にやってくる外国人市民の気持ちを予想させました。ある児童は「日本についてたくさん勉强したい」という意欲にあふれているのではないか,别の児童は「食べ物や服装,言叶で困っているのでは」と考えました。そこで今回の授业では外国人市民のお困りやお悩みに応えることをめざし,1时间目のめあてを「外国人市民にとって,东広岛市はくらしやすいか?」に设定しました。
この课题に応えるために,1时间目は外国人市民の声を闻く活动を行いました。
まず,ベトナム人技能実习生へのインタビュー动画を视聴しました。病院で病気の症状を伝えたり,汉字で书かれた薬の注意书きを読んだりすることが难しいこと。モノの値段が上がるのに给料があがらないこと。1つの部屋に2人で寝泊まりする狭い生活环境にあることを,実习生の语りや罢1の补足を受けて认识しました。
次に留学生と対话をしました。参加学级は3つのブレイクアウトルームのいずれかに入り,中国,スリランカ,インドネシアの留学生から东広岛市の暮らしにくさについて闻き取りしました。质问もしました。留学生は以下のような経験を话し,その后に参加校全体でも共有されました。
?中国人留学生……①バスの便数が少ない。车がないと远くに行くことができずに困る。②キャッシュレスで决済のできる店が少ない。中国では屋台でも电子マネーが使える。お年玉を电子マネーで渡すこともある。财布は持ち歩かないのがふつう。しかし,东広岛市は电子マネーに対応していない店が多く,来店を諦めたことがある。
?スリランカ人留学生……①食事配達サービスが整っていない。1人暮らしの留学生は,忙しかったり病気で買い物に行けないとき,デリバリーサービスを使いたい。②重要連絡が日本语のみ。「水道管凍結にご注意ください」「停電工事のお知らせ」「台風接近時のお願い」といった連絡が日本语だけで書いてあり,読むのに困った経験がある。
?インドネシア人留学生……①公共施设に礼拝室がない。ムスリムは1日に5回お祈りをする。しかし,スーパーや市役所といった场所に礼拝用の部屋がないので困っている。②ムスリムが食べることのできるハラルに対応したレストランが少ない。イスラムでは豚肉と酒も禁止されている。友人から诱われても,気軽にお店に行けない。
ここまで闻いた技能実习生や留学生の声を踏まえて,第2时间目は「外国人市民にとって,东広岛市がくらしやすいまちにするには,どうしたらいいか?」を考えることになりました。特别ゲストとして高垣広徳?东広岛市长が绍介され,児童らはとても惊き,俄然张り切りました。また,コロンビア,オーストラリア,オーストリアから授业见学に访れている外国人ゲストの助言も受けながら,まちづくりの施策を协议しました。その结果,次のようなアイデアが提案されました。
?大事な連絡が日本语だけ→→案内にQRコードを付けておく。それを読み取れば外国語で読むことができるようにする。翻訳アプリの入ったスマートフォンを市が提供する。
?お祈りの场所がない→→役所や文化ホールなどに礼拝室をつくる。礼拝室があることをお知らせる看板?ポスターを掲示しておくとなおよい。
?病気の症状を伝えにくい→→病院やドラッグストアに通訳を置いたり,外国人医师を雇ったりする。外国人専用の病院を建てる。
提案を受けて,市长は,①外国人との円滑なコミュニケーションを図るためにスマートフォンを用いるアイデアを评価したい,②多文化共生を実现するためにムスリムの礼拝室を设けることを検讨したい,③东広岛市では既に外国语対応の病院リストをホームページ上で公开している,④病院を新たに建设することはお金に限りがあり简単ではない,旨を述べました。市长のコメントと励ましを受けて,児童らは,限られた资源を効果的に活用しながら街づくりを行うことの意义を考えることができました。
授業の最後には,日本语教育を専門としている本学のからもコメントをいただきました。日本人?外国人の别なく,同じ东広岛市民として困っている人がいたら助け合うことの必要性をご説明いただきました。
2时间の学习を通して,児童の「外国人市民」に対する认识は次第に洗练されていきました。国际化の课题は多様で,それらを一挙に解决するのは容易ではありません。しかし,市长への政策提言という活动を通して,(普段は耳にすることない)いろいろな声に耳を倾けながら课题解决に取り组む姿势を养うことができました。远隔授业ならではの,人権意识と社会参画の意识を养う授业を提案することができました。

叁永小学校にて授业をする草原教授

児童の提案にコメントする高垣市长

东広岛市のくらしにくさを语る外国人技能実习生

留学生と画面越しに対话する児童

児童に教室でアドバイスする外国人ゲスト

児童のアイデアを评価する永田教授

外国人市民のくらしの改善策を考える児童

他校に向けて発表するために挙手する児童
贰痴搁滨は、引き続きICTを活用した新しい地域学习のヴィジョンを提案し、それを教育関係机関と连携しながら企画?実施してまいります。
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広岛大学教育ヴィジョン研究センター(贰痴搁滨) 事務室