平成26年11月17日
国立大学法人 広島大学
独立行政法人 農業生物資源研究所
记 者 説 明 会 の ご 案 内
ゲノム编集技术を用いた简便?正确?高効率な遗伝子挿入法の开発
― ヒト培養細胞、カイコ、カエルで成功 ―
広岛大学大学院理学研究科山本卓教授のグループ(本研究の代表は铃木贤一特任讲师および佐久间哲史特任助教)は、広岛大学大学院理学研究科小原政信教授および独立行政法人农业生物资源研究所遗伝子组换え研究センター瀬筒秀树ユニット长らのグループとの共同研究により、人工顿狈础切断酵素(※1)を用いた、简便、正确かつ高効率な遗伝子挿入技术の开発に成功しました。
本研究では、マイクロホモロジー媒介末端结合(惭惭贰闯(※2))修復机构を利用して外来遗伝子を挿入する新たな手法を用いた结果、ヒト培养细胞やカエルの受精卵において効率よく标的タンパク质を可视化することに成功しました。また、カイコにおいても染色体上の标的部位に緑色蛍光タンパク质遗伝子が挿入されたことが确认され、この技术がさまざまな生物种において有効であることが示されました。
これまで遗伝子挿入は限られた细胞种や生物种のみで行われてきましたが、このたび开発した遗伝子挿入技术により、ヒト培养细胞に限らず、昆虫からほ乳类まで幅広く适用可能となりました。
今后、さまざまな细胞种や生物种でこのゲノム编集技术(※3)が応用され、基础生命科学研究および応用研究への発展に贡献することが期待されています。
また、応用分野での利用例として、病态モデル细胞や动物を作製する用途、あるいは医薬品スクリーニングのためのレポーター细胞や动物の作製などが期待されます。さらにカイコでは、これまで不可能であった100%组换えシルクの开発が可能になり、生物工场としての利用においても、医薬品等の原料となる有用タンパク质の生产量が剧的に増えることが期待されます。
本研究成果は、11月20日(日本時間午後7時)、英国Nature Publishing Groupの科学雑誌『Nature Communications』のオンライン版に掲載される予定です。
【鲍搁尝】http://www.nature.com/ncomms
【论文タイトル】
"Microhomology-mediated end-joining-dependent integration of donor DNA in cells and animals using TALENs and CRISPR/Cas9"
【着者】
Nakade S, Tsubota T, Sakane Y, Kume S, Sakamoto N, Obara M, Daimon T, Sezutsu H, Yamamoto T, Sakuma T and Suzuki K
※1 人工DNA切断酵素
DNAに結合する部分とDNAを切断する部分を人工的に融合させたタンパク質(Transcription Activator-like Effector Nuclease, TALEN)や標的配列に結合するガイドRNAを認識してDNAを切断するタンパク質(Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats/ CRISPR associated protein, CRISPR/Cas)がある。どちらも、ゲノム中の特定の遺伝子配列のみを切断することが可能である。
※2 マイクロホモロジー媒介末端結合
Microhomology-mediated end joining (MMEJ)。真核生物が持つDNA修復機構の一つ。二本鎖切断の際に生じた切断両末端間で、相補的な配列(五?二十五塩基対)同士で結合し、修復される機構。
※3 ゲノム編集技術
人工顿狈础切断酵素によってゲノム顿狈础に顿狈础二本锁切断を诱导し、その修復过程において、标的遗伝子への欠失や挿入変异を导入したり、ドナー构筑を用いた相同组换えによって遗伝子を改変する技术。
本研究成果につきまして、下记のとおり、记者説明会を开催しご説明いたします。ご多忙とは存じますが、是非ご参加いただきたく、ご案内申し上げます。
记
日时: 平成26年11月21日(金)14:00~15:00
場所: キャンパス?イノベーションセンター4階 408号室
(広島大学東京オフィス 同センター4階 TEL:03-5440-9065)
出席者: 鈴木 賢一(広岛大学大学院理学研究科 特任講師)
佐久間哲史(広岛大学大学院理学研究科 特任助教)
中出 翔太(広岛大学大学院理学研究科 博士課程後期 1年)
坂根 祐人(広岛大学大学院理学研究科 博士課程前期 2年)
瀬筒 秀樹(独立行政法人农业生物资源研究所遗伝子组换え研究センター ユニット長)
坪田 拓也(独立行政法人农业生物资源研究所遗伝子组换え研究センター 任期付研究員)