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第8回 都築 政起 (大学院生物圏科学研究科 教授)

第8回 都築政起 教授

「ここがええね!広大」は、広岛大学の构成员が、普段感じている広大の良さを语ります。

広大なキャンパスに、世界トップクラスを夸る「日本鶏」研究施设

広島大学の良さについて語る都築教授

広岛大学の魅力は何と言ってもその広大な敷地です。

私は、広岛大学に着任してから20年以上、日本鶏(日本が原产、日本固有のニワトリ)を研究してきました。研究に欠かせないのが、约2000羽のニワトリやウズラを饲育するための鶏舎。现在、确认されている日本鶏は约45种类(品种)と言われていますが、そのほとんど全种类を东広岛キャンパスで饲育しています。鶏たちを饲育?管理できる施设が、研究室から歩いて数分の距离にあるのは恵まれた环境だと思います。

施设の1つ「日本鶏保护増殖舎」では、国の特别天然记念物「土佐のオナガドリ」など、极めて珍しい鶏も饲育しています。ここにはかつて秋篠宫殿下が视察に访れたことも。日本鶏に関する研究施设としては国内最大规模、世界でもトップクラスだと思っています。

鶏に優しく話しかける都築教授

鶏に优しく话しかける都筑教授。日々の健康チェックが欠かせない

土佐のオナガドリ

土佐のオナガドリ。尾っぽの长さは最大11メートルにもおよぶ

世界に负けない!国产鶏开発を支える「プロジェクト研究センター」

広岛大学には、大学が特徴ある研究を认定する「プロジェクト研究センター」という研究支援制度があります。优良な国产鶏の开発という课题に取り组んできた私の研究チームは、2010年に「日本鶏资源开発プロジェクト研究センター」としての设立が认められました。センターとしての活动は、学外の方にも研究を広く知っていただく机会となり、良かったですね。

私たちがスーパーで见かける卵や鶏肉は、実は世代を遡るとほとんどが外国产。纯粋な国产鶏による卵の食粮自给率は约7%、鶏肉は约1%と言われています。私は、输入に頼らず、国产鶏の食粮自给率を上げよう、世界に负けない日本独自の鶏を作ろうと日々研究に取り组んでいます。

従来、日本鶏はほとんどの种类が観赏用で、生める卵の数も少なく产肉性も良くありませんでした。私の研究の目的は、鶏の染色体を「蚕罢尝解析」という手法を用いて分析し、卵を生む?生まないをつかさどる遗伝子や、肉の生产に関する遗伝子がどこにあるのか(=遗伝子座)を突き止めること。遗伝子の场所が分かれば、品种改良を行い、卵をたくさん生ませたり、产肉性の向上(体の大きい鶏)に繋がります。日本鶏の卵や鶏肉は本当に「美味しい」ですよ。

国産鶏開発について語る都築教授

学生の热意に、良い刺激がもらえる

研究室の学生诸君にはいつも助けられています。约2,000羽の鶏の饲育管理は、夏の酷暑期も、冬の厳寒期も、正月や盆休みであっても、学生たちが当番制で担当してくれます。私も惊くぐらい、研究へのモチベーションが高く、研究室を引っ张ってくれるような大学院生もいます。

最近は、そのような热意ある学生たちと一绪に、日本鶏の鶏肉の「美味しさ」をとことん追求中。これまでの知识と経験をもとに、さまざまな种类の雄と雌を交配することで、今までになく美味しい、新しい日本鶏を作ろうと产学连携で试みています。「新しく作った鶏で、地域の役に立ちたい」という学生の热意に、ついこちらが引っ张り込まれてしまうことも。彼らが积极的に研究をリードしてくれるので、とても頼もしく、私も良い刺激をもらっています。

この日の産みたて卵

この日の产みたて卵。学生たちが鶏舎见回り时に回収する

教え子の竹之内惇さんと都築教授

教え子の竹之内惇さん(2018年3月博士课程后期修了)と

鶏を抱く都築教授

略歴

名古屋大学大学院農学研究科博士課程修了。日本学术振兴会特别研究员、大阪府立大学農学部獣医学科実験動物学講座助手、広島大学大学院生物圏科学研究科助教授を経て、2004年から現職。2006年から、国際協力研究科教授(併任)。

研究概要

専门は家畜育种遗伝学。食料安全保障の観点から、优良な国产鶏开発に向け、蚕罢尝解析を用いた有用遗伝形质を支配する遗伝子座の同定に取り组む。自身がセンター长を务める「日本鶏资源开発プロジェクト研究センター」では、日本鶏の保护、遗伝的多様性の维持、日本鶏文化の継承等を図っている。日本鶏の素晴らしさをもっと皆さんに知ってもらいたい!をモットーに研究を続けている。

(2018年3月取材)


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