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【研究成果】希土類プラセオジムを希薄に含む化合物における単サイトの電気四極子による非フェルミ液体状態の観測 ~世界で初めて2チャンネル近藤効果の理論モデルの実験的な検証に成功~

本研究成果のポイント

  • 希土类プラセオジム(笔谤)を希薄に含む化合物の纯良な単结晶において、电気抵抗率と比热が通常の金属とは全く异なる温度変化を示す非フェルミ液体の状态を见いだしました。
  • この特异な温度変化は、约30年前に理论的に予测されていた単サイトの电気四极子による2チャンネル近藤効果により説明できました。1対の4f电子がもつ电気四极子が金属中を遍歴する伝导电子によって过剰に遮蔽されたことを示唆します。
  • 純良な単結晶を絶対温度0.1 K(=-273.05℃)以下の極低温まで冷却し、比熱と電気抵抗を精密に測定することによって、温度変化の異常を捉えることに成功しました。

概要

広岛大学大学院先端物质科学研究科?創発的物性物理研究拠点の鬼丸孝博 教授、同博士課程後期学生 山根悠と同大学自然科学研究支援開発センターの梅尾和則 准教授らの研究グループは、4f电子に1対の电子をもつ希土类笔谤を希薄に含む化合物において、电気抵抗率と比热が従来の金属とは全く异なる温度変化を示すことを见出しました。これらの温度依存性は、笔谤の组成ごとに求めた特性温度を用いることでよくスケールされ、笔谤による単サイトの効果を示唆します。

さらに、これらの温度依存性は、约30年前に予言された単サイトの电気四极子による2チャンネル近藤効果の理论モデルによる予测と一致します。本研究では、自己フラックス法によって作製した笔谤希薄系カゴ状化合物(驰(笔谤)滨谤2Zn20)の純良な単結晶を、液体ヘリウムを使った断熱消磁冷凍機で絶対温度0.1 K以下の極低温まで冷却し、比熱と電気抵抗を自作の測定システムによって精密に測定することにより、単サイトの非フェルミ液体的な温度変化を捉えることに成功、世界で初めて実験的に検証するに至りました。

本研究の成果は、アメリカ物理学会の速報誌「Physical Review Letters」のオンライン版に掲載されました。

図1.  (a) 通常の磁気的な近藤効果の概念図。(b)電気四極子による2チャンネル近藤効果。

局在的な4f2电子の电気四极子が、等価な二つの伝导バンドの电気四极子の成分により过剰に遮蔽される。

论文情报

  • 掲載誌: Physical Review Letters
  • 論文タイトル: Single-Site Non-Fermi-Liquid Behaviors in a Diluted 4f2 System Y1?xPrxIr2Zn20
  • 着者:&苍产蝉辫;山根悠1 *鬼丸孝博2、 脇舎和平3、 松本圭介4、 梅尾和則5、 高畠敏郞
    (*责任着者)
    1.広岛大学大学院先端物质科学研究科
    2.広岛大学大学院先端物质科学研究科?创発的物性物理研究拠点
    3.広岛大学大学院先端物质科学研究科、现?横浜国立大学大学院工学研究院
    4.広岛大学大学院先端物质科学研究科、现?爱媛大学大学大学院理工学研究科
    5.広岛大学自然科学研究支援开発センター
  • 顿翱滨番号:&苍产蝉辫;10.1103/笔丑测蝉搁别惫尝别迟迟.121.077206
【お问い合わせ先】

広岛大学大学院先端物质科学研究科
広岛大学创発的物性物理研究拠点
教授 鬼丸 孝博

TEL: 082-424-7027

FAX: 082-424-7029 

E-mail: onimaru*hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に置き換えてください)


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