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広岛大学大学院生物圏科学研究科竹原ステーション(加藤研究室)が、天然ワカメより人工採苗したワカメ种苗を、広渔业协同组合青年部(代表?冲田和博氏)に提供し、呉市冲で养殖されたワカメの出荷が、2019年3月8日から始まりました。
このワカメ种苗は、近年、导入され始めているフリー配偶体(*注)を利用した方法で採苗されたものです。この方法では、游走子(*注)を利用する従来法よりも短期间かつ省スペースで生产できるため、人の目の届きやすい室内で採苗できる利点があります。
広岛県のワカメ养殖业者の多くは、県外产の种苗を购入して养殖を行っていますが、近年こうした种苗の供给地での採苗不调が频発しています。それを危惧した広渔协青年部から、本学にフリー配偶体による採苗について相谈があったのを机に、実験用のワカメの作製のため行う予定であったこの方法による採苗を拡充して、养殖用种苗を生产し、现地に提供しました。
広渔协青年部では、この种苗を昨年11月末~12月初旬に养殖用ロープ9本(合计450m)に展开して养殖された结果、当初长さ1-2㎝程度だった种苗は、约3か月で长さ约1.5mまで顺调に生长しました。今月末顷までに生ワカメ、乾燥ワカメとして合计1トン(生原料换算)の出荷が见込まれています。
今回の成功を受け、広渔协青年部代表の冲田氏は、今春には自らフリー配偶体を利用した採苗を実施したいとして、本学に技术指导を要请されており、これを机にこうした方法の広岛県内への普及が进むことが期待されます。
(*注)ワカメは、メカブで游走子を作り、この游走子がオス?メス别の顕微镜サイズの配偶体に育ちます。配偶体は、精子または卵を作り、これらが受精するとワカメになります。配偶体は、野外では岩石等に付着して育ちますが、フラスコ内に浮いた状态で培养したものを、フリー配偶体と呼びます。




広岛大学大学院生物圏科学研究科附属瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター
准教授 加藤 亜記