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【研究紹介】未来のリサイクルのカタチ「微生物燃料電池」の開発 -微生物の力で、廃水から電気を生み出す-

10月は、経済产业省、环境省、文部科学省など関係8省庁が、リデュース?リユース?リサイクルの推进を进める「リデュース?リユース?リサイクル推进月间(略称:3搁推进月间)」です。

そこで、未来のリサイクルを支える、柿薗俊英准教授(先端物质科学研究科)の「微生物燃料电池」の研究をご绍介します。

柿薗先生は、微生物を利用して「廃水からの発电」と、「廃水の浄化」を同时に行うシステムの研究开発を行っています。この研究成果は、ユニ?チャーム(株)が开発中の使用済み纸おむつからパルプ繊维を取り出すリサイクル工程でも使われています。

40年も育てた木を原材料として、纸おむつのパルプ繊维は製造されています。この研究成果をもとに、将来、使用したパルプ繊维を安価に再生して繰り返しリサイクルすれば、自然を壊すことなく纸おむつを製造することも期待できます。

「微生物燃料电池」とは?

「电池」というと、懐中电灯などに使う「乾电池=产补迟迟别谤测」を思い浮かべます。それは、すでに电池の中に蓄えられている电気を使うものです。

しかし、今回ご紹介するのは「微生物燃料電池=fuel cell」。微生物の生命活動をうまく利用して、電気をためつつ使う仕組みを指しています。

廃水から电気を手に入れる、というアイデアの実现

リサイクルを行う工程では、一度使ったものを洗うため、どうしても廃水が出てきます。廃水の中には、発电する微生物が意外にも多いのです。それは、特殊なものではなく、田んぼや下水処理场に集められた生活排水などにもいる、ごく普通の菌です。

人间は食事からエネルギーを体に取り込み、呼吸とともに电子を体外に捨てています。廃水の中にいる微生物も同様に、水中の栄养分(汚れ)を体に取り込み、电子を体外に电子を捨てます。しかし、人间と异なり、呼吸だけでなく、炭素繊维などに渡すことができるものがいるのです。

下水処理施设などでは、水中に酸素を送り込むことでその活动を促进して水の浄化を行っています。微生物燃料电池では、廃水の中に直径10ミクロン(0.01尘尘)の炭素繊维の束を浸けて、そこに电子をうまく付着させるようにします。それが「电子(电気)をためる」ことになり、同时に廃水も浄化されるという仕组みです。

电子の付着した炭素繊维に电极をつなぐと、直流の电気が流れ出します。现时点では、およそ2リットルの微生物燃料电池で単3乾电池1本分くらいの电気を取り出せます。

柿薗先生は、この仕组みを使ってより多くの电気を取り出す研究开発を行っています。

柿园先生の研究の特长は2つ。

1つは、炭素繊维の形です。炭素繊维は平たいシート型のものがよく使われています。それを、编み込み繊维に変えることで、电子を付着させる表面积を约1000倍に拡大でき、集められる电気の量が飞跃的に多くなりました。

炭素繊维(左2つが従来のシート型、右が编み込み繊维)

もう一つは、微生物燃料电池の形(つまり、廃水を入れておくタンクの形)を横型から縦型にしたことです。
研究室で実験している段阶では、研究室の中に置ける小さなものでも充分です。しかし、縦型にすることで、下水処理场などの大きな水槽でも使える可能性が広がり、実用に向けてステップアップしました。

研究室に设置してある微生物燃料电池

実用化への道のり

柿薗先生は「大型化できる道筋がついたことは、下水処理施设などでの実用化への一歩です」と话しています。

人间と水は切っても切れない関係です。これからも、廃水がなくなることはないでしょう。
今の下水処理场は、电気を使って廃水を浄化していますが、いつの日か、発电所を兼ねる下水処理场が生まれるかもしれません。

柿薗先生(中央)と学生

【お问い合わせ先】

広岛大学広报グループ

贰-尘补颈濒:办辞丑辞*辞蹿蹿颈肠别.丑颈谤辞蝉丑颈尘补-耻.补肠.箩辫(注:*は半角@に置き换えてください)


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