麻豆AV

  • ホームHome
  • 【施设绍介】戦前より続く、広岛大学の微生物コレクション

【施设绍介】戦前より続く、広岛大学の微生物コレクション

毎年5月22日は「国际生物多様性の日」です。生物の多様性が失われつつあること、それに関する问题の认知を広めるために国际连合が定めた记念日で、世界各地で、5~6月を中心に普及启発活动が行われています。

国际生物多様性の日にちなんで、広岛大学で保有している「微生物」の歴史あるコレクションをご绍介します。

微生物は、私たちにとって身近な存在

微生物は地球上のあらゆる环境中に生息しています。非常に小さく普段はその存在に気づかないことも多いですが、微生物は古くから、私たちの生活に深く関わってきました。

例えば、日本酒?味噌?醤油?チーズなどの発酵食品を作るには、微生物を利用した発酵プロセスが不可欠です。动植物の死骸などの有机物を分解し、环境浄化の役割を果たしているのも微生物。ヒトの体にも、肠内细菌や、皮肤の表面でバリア机能を果たしている常在菌など、たくさんの微生物が住んでいます。

人の役に立つ、多种多様な微生物を保存

広岛大学の微生物遗伝资源保存室(贬鲍罢カルチャーコレクション)には、2018年5月现在、糸状菌(725株)、酵母(450株)、放线菌(322株)、细菌(50株)の计1,547株が保存されています。そのすべての微生物株は、これまでの広く国内外の研究成果として集められた贵重な财产です。

アワモリコウジ(Aspergillus luchuensis)(カビの仲间)

冲縄県で泡盛の生产に使用されている。
クエン酸の生产力が强く、もろみが腐败しにくいのが特徴。

ベニコウジ(Monascus purpureus)(カビの仲间)

味噌や醤油などと同じ麹菌の一种。
古くから天然の着色料として利用されている。

ストレプトマイセス(Streptomyces)(放线菌の仲间)

抗生物质(医薬品)に含まれる成分を生产する。
菌糸が放射状に伸びるため「放线菌」と呼ばれている。

クラドスポリウム(Cladosporium)(カビの仲间)

黒カビと呼ばれ、お风吕のタイルなど水周りによく出现。
公司が抗菌剤を开発する际にも、利用されている。

微生物遗伝资源保存室は、広岛大学の前身校の1つである広岛高等工业学校において、南満州鉄道株式会社中央试験所より微生物コレクション(颁尝惭搁コレクション)の复製コレクションを譲り受け、1930年(昭和4年)に设置されました。以来、1945年に広岛に投下された原子爆弾の戦火をも潜り抜け、その后も多くの研究者の手によって菌株の収集がなされ発展しました。现在は、学术的に価値ある微生物株の寄託保存、ならびに広く国内外の研究者(教育机関や公司など)に菌株を分譲し、研究や产业に役立ててもらうことを主な研究活动としています。

微生物の特性に合った保存法

広岛大学では、微生物を生きた状态で长期间保存できる「L-乾燥法」(微生物を真空のガラスアンプルに封入し、乾燥状态で保存)や「冻结保存法」(-80℃の超低温フリーザーで保存)といった保存法を採用しています。微生物は世代サイクルが短く、短期间で性质が変わりやすいのですが、これらの保存法は微生物の生命活动を停止させて保存するため、微生物の性质の変化を最小限にとどめることができます。

真空状态(乾燥状态)。写真手前の黄色い部分が、微生物を含む试料

冻结保存。尝-乾燥はコストと手间がかかるので通常は冻结保存を行っている。

现在、当保存室で微生物株の维持?管理を担っている技术専门职员によると、1番古い微生物は明治时代(1900年顷)からのもの。中には、长い年月が経つにつれ、途中で真空乾燥状态を维持できずに死灭してしまったものもいるといいます。「真空状态は特殊な机器を使えば确认できますが、ひとたび真空が破れてしまうと中の菌株は死灭してしまい、取り返しがつきません。真空が保てなくなる前に一度微生物を起こして新しいアンプルに更新していくことが重要です。贵重な微生物株を、正常な状态で保存して次世代に受け継ぐため、メンテナンスは欠かせません」と语りました。

すべての微生物は、登録番号(贬鲍罢番号)をつけて保存されている

特殊な机器(テスラコイル)の放电现象を利用してアンプル内の真空度をチェックする

【この記事に関するお问い合わせ先】

広岛大学広报グループ

Email: koho*office. hiroshima-u.ac.jp (注:*は半角@に変換して送信してください)


up