<研究に関すること>
大学院统合生命科学研究科 特任教授 坊農秀雅
罢别濒:082-424-4013
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<报道に関すること>
広岛大学広报室
〒739-8511 広岛県东広岛市镜山一丁目3番2号
罢别濒:082-424-4383
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(注: *は半角@に置き換えてください)
広島大学大学院统合生命科学研究科の栂浩平研究員および坊農秀雅特任教授、農研機構の横井翔主任研究員は、公共DBに蓄積された遺伝子発現実験データを利活用し、昆虫の密度依存的な表現型の変化に関連する遺伝子を多数同定しました。
農業害虫として知られるアブラムシやトビバッタは、密度に依存して表現型を劇的に変化させます。例えば高密度条件では移動能力(アブラムシは翅の形成、トビバッタは飛翔距離)が上昇し、農業被害を広範囲にもたらします。密度に応答してどのような遺伝子の発現が変化するかは、単一もしくはいくつかの種で個別の研究によって探索されており、公共D B上にはそれらのデータ全てが蓄積されていました。
本研究では、当研究室で开発された公共顿叠上の遗伝子発现実験データを统合?再解析する手法(メタ解析)により、复数の种で共通して密度に応答する遗伝子を発见しました。この中には、これまでに密度との関连が报告されていない遗伝子も多く含まれていました。メタ解析で得られたこれらの遗伝子は、密度依存的な表现型の変化に必要不可欠な机能を持つと考えられます。これらの机能解析が进めば、アブラムシ类やトビバッタ类の成长を制御する方法の开発に繋がることが期待されます。
本研究成果は、スイスの出版社 Multidisciplinary Digital Publishing Institute (MDPI)の Insects 誌に 2022 年 9 月 23 日に掲載されました。
【背景】
农业害虫として有名なアブラムシやトビバッタは、密度に応じて色彩?形?行动(表现型)を剧的に変化させます。例えば、アブラムシでは母亲が受けた高密度に応答して翅を持つ个体が生まれるようになります。トビバッタ类は高密度に応答して长距离飞翔が可能な个体に成长します。飞翔能力の向上は农业被害を広范囲に広げる原因になります。
現在までに、密度依存的な表現型の変化に関わる遺伝子は、アブラムシ類やトビバッタ類を中心に種ごとに研究が行われており、遺伝子発現実験データが公共D Bに蓄積されています。一方で、全種もしくは複数の種で共通して密度に応答する遺伝子は探索された例はありませんでした。このような遺伝子は、密度依存的な表現型の変化に必要不可欠な遺伝子であると予想されます。本研究では、公共D Bに蓄積した遺伝子発現実験データを統合して再解析するメタ解析を行いました。
【研究成果の内容】
高密度処理区および低密度処理区の搁狈础-蝉别辩*1実験データセットを、アブラムシ1种とトビバッタ6种から计66ペア取得しました。当研究室では、発现が上昇もしくは低下したセット数をもとにランク付けを行い、遗伝子の発现変化を评価する方法を开発していました。本研究でもそれを利用すると、ランクが极端に高いもしくは低い遗伝子の中には、1种类もしくはいくつかのトビバッタ类でのみ密度応答性を示すことが知られる遗伝子が含まれていました(図1)。このことは、これらの遗伝子が実际はより多くの种で机能していることを示唆しています。また、高ランクおよび低ランクの遗伝子には密度変化との関连がほとんど报告されていないものが多くあり、その中には顿狈础复製などの基本的な生命现象である细胞分裂に関わる遗伝子が多く含まれていました。
【今后の展开】
害虫の発生を制御するにはその虫をよく理解することが重要です。今后は本研究で明らかになった遗伝子を対象に机能解析が进めば、アブラムシ类やトビバッタ类の成长を制御し、害虫の被害を軽减する方法の开発に繋がることが期待されます。また、高密度はストレスになることが一般的ですが、アブラムシやトビバッタはそのストレスをうまく利用しています。本研究の成果は、生物が高密度环境を生き抜くメカニズムにも関わっているかもしれません。
【研究资金】
本研究は、科学技術振興機構(JST)が助成する共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)「Bio-Digital Transformation(ハ?イオDX)産学共創拠点」 (JPMJPF2010)によって実施されました。
図1 メタ解析によって得られた遗伝子のランク
横轴は当研究室で开発された遗伝子発现変化の评価方法に基づいた遗伝子のランクを示す。縦轴はそのランク付けに利用した値を示す。ランク上位および下位の遗伝子は、それぞれ高密度および低密度に応答して発现が上昇する遗伝子を意味する。遗伝子名が书かれた点は、先行研究と同様の発现変化を示した遗伝子を示す。それ以外にも、ランキング上位および下位には、密度に応答することが知られていない遗伝子も含まれている。
搁狈础-蝉别辩:サンプル中の検出可能なすべての遗伝子について、その配列の解析や発现量を网罗的に测定できる技术。
<研究に関すること>
大学院统合生命科学研究科 特任教授 坊農秀雅
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掲載日 : 2022年10月07日
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