麻豆AV

  • ホームHome
  • 【研究成果】足首の捻挫をはじめとした足部と足首の伤害の予防に重要な腓骨筋群は、足部と足首を适格に动かすことで长腓骨筋、短腓骨筋に分けてエクササイズできる可能性が示されました

【研究成果】足首の捻挫をはじめとした足部と足首の伤害の予防に重要な腓骨筋群は、足部と足首を适格に动かすことで长腓骨筋、短腓骨筋に分けてエクササイズできる可能性が示されました

発表のポイント

  • &苍产蝉辫;一般的に腓骨筋群という筋群は、「外がえし」と呼ばれる足首を外侧に捻る働きがあり、スポーツ活动中に発生しやすい足首の捻挫を防ぐ重要な役割があります。
  • この筋群は一括りにされることが多いですが、细かく分けると「长腓骨筋」「短腓骨筋」という筋に分かれ、足首の捻挫の予防だけでなく、各筋は足部の问题で多い「偏平足」を防ぐ、「足部と足首の安定性」を高めるといった别々の役割があります。そこで本研究では、各筋を分けて筋のエクササイズができるか検讨しました。
  • その结果、足首を「外がえし」するエクササイズでは「长腓骨筋」、足のつま先を外に向ける「外転」を意识したエクササイズでは「短腓骨筋」で、一时的な筋断面积の増大と一时的な疲労による筋力の低下が筋ごとに起こりました。筋断面积の増大と筋力の低下は今后の筋量と筋力の向上を示す変化であるとされており、また各筋で変化が起こったことから筋を分けたエクササイズの可能性を示せました。
  • 本研究の结果は、今后の足部と足首の伤害に対するより効率的な治疗や予防アプローチにつながることが期待できます。

概要

 长腓骨筋、短腓骨筋を分けたエクササイズを検讨するために、长腓骨筋に対して足首を「外がえし」するエクササイズ、短腓骨筋に対して足首を「外転」するエクササイズをそれぞれ别日に実施しました。
介入の効果は、超音波诊断装置を用いた长腓骨筋と短腓骨筋の断面积および厚さの测定と、筋力计を用いた长腓骨筋と短腓骨筋の筋力测定を各エクササイズの前と直后、10、20、30分后と継続して测定することで确认しました。
 その结果、足首を「外がえし」するエクササイズ后には长腓骨筋、足首を「外転」するエクササイズ后には短腓骨筋で、今后の筋量と筋力の向上を示すとされる一时的な断面积の増大と疲労による筋力の低下という変化が起こったことから本エクササイズは各筋を分けたエクササイズとして有効であると考えられました。
 本研究成果は、2023年6月18日に「Journal of Sports Science and Medicine」に掲載されました。

背景

 一般的に腓骨筋群は、「外がえし」という足首を外侧に捻る働きを持ち、不意に足首を内侧に捻ることでスポーツ活动中によく発生する足首の捻挫を防ぐ重要な役割があります。これまで腓骨筋群は一括りにされることが多かったですが、実际は细かく分けると「长腓骨筋」と「短腓骨筋」という2つの筋に分けることができ、足首の捻挫の予防だけではなく、长腓骨筋は「偏平足」を防ぎ、短腓骨筋は「足部と足首の安定性の向上」に役立ちます。このように足部と足首に対して长腓骨筋、短腓骨筋はそれぞれ异なる重要な働きをしています。そのため、长腓骨筋の働きが弱まると偏平足を助长し、短腓骨筋の働きが弱まると足部と足首の安定性が低下することで足部や足首の疲労骨折といったそれぞれ异なる问题につながります。しかし、これまで长腓骨筋と短腓骨筋は、腓骨筋群と一括りにして足部と足首の伤害に対する治疗や予防アプローチが行われており、长腓骨筋と短腓骨筋を分けたエクササイズは検讨されていません。そこで本研究では、长腓骨筋がより働くとされる足首を「外がえし」させるエクササイズと、短腓骨筋がより働くとされる足のつま先を外に向ける动きである足首の「外転」を意识したエクササイズを実施した际の各筋のエクササイズ直后の筋形态と筋力の変化の违いを検証しました。

研究成果の内容

 本研究の流れを図1に示します。健常成人22名の右脚を対象に、足部の母趾球にあてたゴムチューブを足首の「外がえし」を意识して押し出す长腓骨筋エクササイズと、足首の「外転」を意识してゴムチューブを引っ张る短腓骨筋エクササイズを别日でそれぞれ実施しました。エクササイズ効果の确认のため、エクササイズ前と直后、10、20、30分后时点で、超音波诊断装置を用いた长腓骨筋、短腓骨筋の断面积と厚さの测定と、筋力计を用いた长腓骨筋と短腓骨筋の筋力の测定を実施しました(図2)。
 结果として、长腓骨筋エクササイズを実施した场合は「长腓骨筋」、短腓骨筋エクササイズを実施した场合は「短腓骨筋」の断面积と厚さの値が介入直后に増加し、各筋の筋力は直后に减少しました(図3)。先行研究で、エクササイズ直后の一时的な筋断面积の増加は筋の损伤が原因の筋の肿れによるもので、今后の筋量や筋力の増加を示す変化と报告されています。本研究でみられた长腓骨筋および短腓骨筋への介入直后の筋の断面积と厚さの増加に関しても、先行研究と同様にエクササイズ直后の一时的な筋の肿れによるものであると考えられます。さらに、この一时的な筋の肿れが长腓骨筋エクササイズと短腓骨筋エクササイズに分けて実施することで、「长腓骨筋」と「短腓骨筋」に别々に起こったため、各筋を分けたエクササイズが可能であることが示唆されました。また、介入直后の筋力の低下はエクササイズ后の一时的な疲労によるもので合わせて、今后の筋量や筋力の増加を示す変化であると考えています。本研究は、长腓骨筋と短腓骨筋を分けたエクササイズの可能性を初めて示した内容であり、足部と足首の伤害に対するより効果的な治疗や予防アプローチにつながることが期待できます。

今后の展开

 本研究では、長腓骨筋エクササイズと短腓骨筋エクササイズによる一時的な筋の腫れと筋力の低下の結果をもって、各筋を分けたエクササイズの可能性を示しました。しかし、実際に筋量と筋力の増加を起こすためには6週間以上の長期的なエクササイズを実施する必要があるといわれています。今后の展开として、今回実施した長腓骨筋エクサイサイズと短腓骨筋エクササイズを長期的に実施し、その際にも各筋を分けたエクササイズ効果が生じるかを確認したいと考えています。そして、本エクササイズが長腓骨筋、短腓骨筋を分けたエクササイズ手法として有効か検討し、足部と足首の傷害に対する治療や予防アプローチとして確立できるよう研究を進めていきます。

论文情报

论文名:Acute Effects of Selective Strength Exercise on the Peroneus Longus and Brevis.
着者:有马知志1、前田庆明1、小田さくら1、田村佑树1、小宮 諒1、浦邉 幸夫1*
  1. 広島大学 大学院医系科学研究科 総合健康科学
  * 責任着者
掲载雑誌:Journal of Sports Science and Medicine
DOI:丑迟迟辫蝉://诲辞颈.辞谤驳/10.52082/箩蝉蝉尘.2023.396

参考资料

図1 本研究のアウトライン

図2 超音波诊断装置を用いた长腓骨筋、短腓骨筋の断面积と厚さの测定と、筋力计を用いた长腓骨筋と短腓骨筋の筋力测定

図3 介入前と介入直后、10、20、30分后时点での长腓骨筋、短腓骨筋の断面积および厚さと筋力の结果

【お问い合わせ先】

広島大学大学院医系科学研究科 スポーツリハビリテーション学 大学院生 有馬知志

罢别濒:082-257-5413

贰-尘补颈濒:蝉补迟辞蝉丑颈-补谤颈尘补4646*丑颈谤辞蝉丑颈尘补-耻.补肠.箩辫

広岛大学大学院医系科学研究科 スポーツリハビリテーション学 准教授 前田庆明

罢别濒:082-257-5410

贰-尘补颈濒:苍辞谤颈尘尘颈*丑颈谤辞蝉丑颈尘补-耻.补肠.箩辫

広岛大学大学院医系科学研究科 スポーツリハビリテーション学 教授 浦邉幸夫

罢别濒:082-257-5405

贰-尘补颈濒:测耻谤补产别*丑颈谤辞蝉丑颈尘补-耻.补肠.箩辫

 (注: *は半角@に置き換えてください)


up