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【研究绍介】基础研究から社会実装まで一気通贯するモノづくり革新の実现

広岛大学内には、公司と大学が共同して研究を行う场がいくつも设けられています。今回はその中の1つ、マツダ株式会社と広岛大学の共同で设置された「次世代自动车技术共同研究讲座」の中にある先端材料研究室の甲斐裕之教授にインタビューしました。产业と大学をつなげ、革新的な研究を推し进めようと多岐に活跃する甲斐先生にはどのような”次世代”が见えているのでしょうか。

产业と大学の亲和性

かねてから日本では産業と大学の連携不足が問題とされています。近年グローバル化がすすむ中でスピード感が必要とされ、より強く産学連携の必要性が叫ばれています。甲斐先生の研究室では基礎研究と社会実装を一貫して行うことで、大学と企業の間に存在すると考えられている「死の谷」を取り払おうと尽力されています。先生が両者をつなげる手段として考えたのが“モデル化”です。大学での基礎研究を、企業の製品開発に活かすためには、お互いに認識できる共通言語のようなものが必要なのです。先生はMBR(Model Base Research)とMBD(Model Base Development)を研究手法として取り入れ、研究においても開発においても一貫したモデルを用いることで、シームレスに研究開発を行うことを目指しています。

研究室を构成する各分野のスペシャリスト

甲斐先生はまず、メンバーの多さに注目して欲しいと語りました。研究室に所属しているスタッフはおよそ30人。”Under one roof”という考えのもと、さまざまな分野の専門家が2足目のわらじとして関わることのできる研究の場が必要だと考えたそうです。甲斐先生は開講当初、研究者一人ひとりに専門分野を突き詰める大切さとそれを社会へ活かすことの必要性を語り、研究室への参加を促しました。様々な分野の研究者が集まることで、現在研究室は「知のシンクタンク」としての機能も発揮しています。

研究室の専任?コアメンバー (前列右から2番目が甲斐先生)

研究室の名前にもついている「次世代自动车」とは?

先生は次世代自动车を「人が中心となる车」だと语ります。车は今や単なる移动手段ではありません。走行性能や燃费、安全性はもちろん、走行中の音や振动、デザインにまで配虑し、人がワクワクする自动车こそが、人と一体になれる次世代自动车なのです。そのような细やかなニーズに対応するためには、分子レベルで精密に材料の机能を制御する必要があります。例えば、ある分子构造にすると材料の热伝导の制御が可能になり、车内を夏は凉しく冬は温かく保つことができます。また、分子レベルで材料の硬度を制御すると、走行中の振动や音が軽减されてより快适になります。&苍产蝉辫;

研究に勤しむ学生

分子レベルでデザインした材料を合成するための実験室

研究プロセスの革新

従来は実物検証型でトライ&エラーを繰り返すという研究スタイルがメインでした。また、各研究者がこれまで培ってきた勘や経験を頼りに研究を进めることが多くありました。しかし、このやり方は研究における”ヒト、モノ、カネ”全てにおいて効率が悪い方法です。よく世纪の発见を语るとき耳にする「偶然の产物」は、今までには考えられないような手法であったからこそ生まれた、まさに谁もが予想しなかった偶然。偶然を必然にしなければ、研究は本质として完成しないと先生は考えます。そのために先生が考えたのが”原子?分子レベルでの物质の解明”です。先生は自动车の设计に必要とされる材料の机能を考え、その机能を制御する因子を整理しようと考えました。今まで散らばっていた研究の成果や、知识を同じテーブルの上に并べ、分子构造の変化が机能にどのような影响を与えるかを、见える化?数値化することが重要だと考えています。

研究室にも工夫やこだわりが!イノベーションを诱発する环境づくり

研究室は工学研究科にあります。設置当初は何もなかった部屋に、先生は工夫を凝らしました。工学部4類の建築の権威である先生にデザインのアドバイスを頂き、広い研究室の真ん中に1つ大きな木製ワークテーブル、 壁一面にはミクロからマクロスケールのディスプレイを設置しました。 複数の専門家が集まってディスカッションができるようにという狙いからこのデザインに決まったそうです。インタビュー中も研究室のメンバーからは熱い議論と笑い声が聞こえ、先生が描く『イノベーションを誘発する環境』が実現されていると感じました。今後、更に人の感性や発想力を刺激する環境作りにも力を入れていきたいと、先生は熱く語りました。メンバーが集う研究室が、人の感性を刺激する空間だと、たくさんの次世代自動車に関するアイディアが湧いてきそうです。

皆がディスカッションするための

大きなワークテーブル

ミクロからマクロまで、物质のスケールの违いを図示。研究と社会とのつながりをメンバーが常に意识できるよう、壁一面にディスプレイ。

次世代自动车技术共同研究讲座のこれから

ドイツのアーヘン工科大学など、海外では基础研究と产业の连携を国の取り组みとして行っています。甲斐先生は、当研究室を日本の产学连携を引っ张っていく最先端の场にしたいと目标を语りました。2018年1月10日には梶山弘志地方创生大臣が当研究室を视察され、多くの人の注目を集めています。「产学连携と言えば広岛大学!」そんな风に言われる日も近いかも知れません。

取材を终えて一言

たくさんの人が协力して、それぞれの専门分野を活かし、次世代の自动车が作られていることがわかりました。まさしく次世代の自动车は各分野の最新鋭技术の集合体。これからの自动车がとても楽しみになる研究室でした。

「ええね広大!学生広报ディレクター」
工学研究科 修士課程2年 平岩 莉歩

【お问い合わせ先】

広岛大学広报グループ

TEL: 082-424-6131

E-mail: koho*office.hiroshima-u.ac.jp(*は半角@に置き換えてください)


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