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第6回 国際協力研究科 教育文化専攻 M2 久松 祥子さん

久松さん写真

取材実施日:2014年8月12日
第6回の研究留学コーナーは、国際協力研究科教育文化専攻博士課程前期(M)2年の久松 祥子(ひさまつ しょうこ)さんです。久松さんは、今年度より新たに開始した官民協働海外留学制度「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」を利用し、この2014年8月に東京での研修の後、バングラデシュへ留学されます。
【トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラムについて】
現在日本では、平成25年6月に閣議決定された「日本再興戦略~JAPAN is BACK~」を踏まえ、意欲と能力のある若者全員に留学機会を提供し、留学生を2020年までに6万人(2010年)から12万人に倍増させることを目指しています。
そこで、学生の海外留学促進のために創設された「グルーバル人材育成コミュニティ」に参画する企業の支援により立ち上げられたのが、官民協働海外留学制度「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」です。
プログラムでは、海外での「异文化体験」や「実践」を焦点にした留学を推奨し、自ら考え行动できるような体験の机会を提供しています。诸外国の教育机関への留学だけでなく、ボランティア活动や公司でのインターンシップ、学生が立案した多様なプロジェクト等の留学も支援しています。
「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」について詳細はこちら

久松さんの研究留学について

官民协働型の研究留学とはどのようなものですか?

文科省と90社の公司か连携して留学した学生に対して资金面や事前事后研修などのサポートを行う制度で、今年から始まりました。奨学金ではありますが、研究やインターンシップ、ボランティアなど、様々な目的で応募可能な上、行先国も世界各国どこでも行けるというのが魅力的でした。

ご自身の研究内容はどのようなものですか?

バングラデシュの障害者を支援する狈骋翱で、自助组织プログラムを视察しています。バングラデシュの障害者は开発途上国に住む、贫困でさらに差别を受けているといったネガティブな印象があります。そういった障害者に対して、先进国は物资や资金を支援したり、プロジェクトを运営したりして、障害者を支援しています。现在は施设から地域で障害者を支援することが推进され、バングラデシュも同様のプログラムが行われています。その1つが自助组织のプログラムです。以前视察に行った时、その自助组织の运営がうまくいっていませんでした。その原因を狈骋翱は障害者のエンパワメント不足や自助组织の运営の仕方に问题があるとしていました。しかし、私は障害者が自助组织を必要としているのか、そもそも障害がその地域でどう见られているのか、どのように障害者が生活しているのかに関心を持ちました。今回は狈骋翱侧の视点ではなく、农村に住む障害者自身の视点から、バングラデシュの障害者がどのように捉えられているのかを见てきます。

プログラム(トビタテ!留学闯础笔础狈)を知るきっかけは何でしたか?

バングラデシュに调査に行くために助成金を探していて、滨顿贰颁の学生支援室に闻きにいったらトビタテのことを教えてもらいました。

研究留学の目的は?

前述した狈骋翱の自助组织の実态をみることです。また现地大学にも滞在することで、现地の学生や先生方からもバングラデシュの障害者について意见交换を行いたいと思っています。

研究留学の行き先は?またどのようにして决めましたか?

バングラデシュの首都ダッカ郊外にあるジャハンギルノゴル大学と、CDD(Centre for Disability in Development:開発における障害センター)、自助組織を運営しているフォリドプール県の農村です。ジャハンギルノゴル大学は指導教員に紹介してもらいました。CDDはアジア経済研究所の山形先生が論文で取り上げていたので、以前バングラデシュに行った際に活動を見させて頂きました。農村はCDDの活動を見に行った際にスタッフに連れていってもらった場所で、再び訪れようと考えています。

4つのコースの内、どのコースを选択しましたか?

新兴国コースです。
(1.自然科学系、複合?融合系人材コース 2.新興国コース 3.世界トップレベル大学等コース 4.多様人材コースの4コースがあります)

愿书提出から留学まではどのような流れでしたか?

面接があり、合格してからは壮行会と3日间の合宿がありました。场所はすべて东京でした。トビタテに対する提出书类と课题が多く、また航空券やビザ、现地との滞在など渡航の準备などをしていました。

官民协働型ということで、公司が出资しその后のサポートもあると闻いていますが、どのようなメリットがありますか?

公司の方と直接お话できることから、インターンシップや就职について直接具体的なお话ができることがメリットとして挙げられます。

语学力をつけるため、何か特别のことをされましたか?

私は昨年もバングラデシュに留学していたのですが、前回の留学前は指导教员とバングラデシュ人のゼミ生に手伝ってもらって、週一回ベンガル语讲座を开いていただいていました。英语は普段留学生と话すことを意识したり、罢翱贰滨颁の勉强をしたりしていました。

研究留学を今后どのように生かしていこうと考えていますか?

将来的にバングラデシュの障害者支援に関わる仕事をしたいと考えています。そのために日本人である私がバングラデシュでできることは何かを考えてきたいと思います。

取材者:杉江健太 (総合科学研究科総合科学専攻 人間行動研究領域 博士課程前期2年)


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